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詩54 形式/過程

形式

灯のもとを灯の明るます物の形を
色の灯へ漂ふやうに見へて
形の周りへ落ち着き
その形より色の肌の風合ひを象られてゐつつ
しかし漂ふ
灯のうへへ灯の発てる
明るさを追ふやうに明るむ灯のもとに
やはり物の机の上に静かでゐる
さもくりかへし
昨日より置かれてをり
けふもまた
物を象る色の漂ふ
あるひは物の何も言はず在る事を
くりかへすといふ動きより
この夜の灯の発てる灯の
明るさを思へる身の周りや身の内に
身の色も漂ふか分からなひのだと思へさせて
考へさせる 此れが読むと言ふことならば

/小倉信夫

   (2022年11月13日のツイートより引用)

Twitter @hapitum 2022/11/13

過程

さうあれば果たして問ふ
問ふほどに何をか募る
また、手の動き、時に歩行する
鳥のうたひ、風の笑ひ、音と
音の隙間の音の
音らしひ音を失つた何かの音の
ある気がする
さうしてけふの
朝とも昼とも夕べとも
いづれか時の内の
その時へ居合はせた
目の前へ咲く花と芽生く草と風のなひ風へ
問ふこゑと、問はれるこゑと
その中空にこゑさへなく咲ひてゐる花を
視て、又は、聴く気のする
気のする内は、それは心ではなひかも知れず
ふたたび問ふ
さうより他に、したためる日のこゑを忘れる

/小倉信夫

   (2022年11月19日のツイートより引用)

Twitter @hapitum 2022/11/19

 文学フリマ東京へ行き、帰りにまた浜松町の駅前で、一人で晩酌に近いお酒を飲みつつこの詩をnoteにアップロードしていなかったことを、思い出しました。文学フリマでは持っていった詩集を販売してきたのですが、一人で出店するようになってから、帰りは浜松町の駅前で何か食べるのが常となっており、今日はお酒を飲んだのでした。

 雨も小降りでしたので、駅からあまり離れていない飲食店を探して、そこで普段と少し違うメニューを選ぼうかと思い、しかしいつも通りのものを食べたいと思い出して、ラーメンをすすりつつ日本酒を飲んでいると、疲れがすっと抜けてくる感じがします。文フリは、通りがかる人を眺めているのがどうも楽しいのですが、人前に立つのが苦手な私はだいぶ草臥れてしまい、今回はお酒を頼みました。

 飲みながら、そういえばnoteの更新をサボっていたな、と気がついて、今夜更新しようと思ったのですが、どうもほろ酔いだとまたすぐに忘れてしまうらしく、帰ったら帰ったで違うことをし始めて、ようやくさっき思い出したところです。

 家に帰って驚いたのは、文フリのスポンサーとして、noteがだいぶ関わっているらしいことで、もらったトートバッグにはnoteの図案が印刷されていたり、行っているフェアのチラシが入っていたりしました。前は確か、エブリスタのバッグだった気がするので、今はそれがしきりと気になっています。

 次回、出店しようかどうしようかなぁ、というのは、今もまだ悩んでいますが、お祭りというのは楽しいもので、またお店を出したくもなっています。いまはちょっと考えていることがあり、その行方次第なのですが、もしかしたら気まぐれに参加したりしなかったりになるかも知れません。ただ、お店を出して売る、というのは貴重な場なので、どうしようかなぁ、と思っています。

 そんなことを考えながらお酒を飲んでいたのですが、この食事を摂るひと時まで含めて文フリであるのが私の習いなので、その時間を思い出すと無性に懐かしくなる気がします。

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