有機EL実現を夢見た祖父のお話

先日、母方の祖父母の実家へ行ってきた。

祖父母の年齢は定かではないが、祖父は90歳をとっくの昔に超えている。

四捨五入したら100歳だが、耳が遠い以外は健康体な祖父。先日医者にみてもらったところ、「胃にポリープがある」と言われたそうだ。「それはいけない!」と禁酒したところ、次の診察の時にはあら不思議!ポリープが消えてしまった、というスーパーじいちゃん。

そんな祖父にこの間会ってきて、ロマンある話を聞いてきたので書いておこうと思う。

祖父は電気関係の仕事をしていた。そのこともあり、新しい家電製品の情報収集は欠かさず行っている。

そんな祖父は今、有機ELのテレビの導入を検討している。

テレビのない時代に始まった有機ELの研究

祖父が若かりし頃、まだテレビなんてない時代。蛍の光をヒントに、有機ELの研究は始まったそうだ。

まだ見ぬ映像技術に思いを馳せながら、有機ELが実現したらどんな色が見れるのか、そこから発展した技術でどんなことが実現でき、どんな世界が待っているのか、研究者や技術者はワクワクしたそうだ。なんと、祖父もその一人だったという。

そしてついに実用化された有機ELのテレビ。何十年という長い年月を経て実用化された技術。祖父の喜びは計り知れない。

それって何の役に立つの?

そんな発見や技術が、今の世の中にもたくさんあるんだと思う。でも、研究者や技術者は、「こんなものができるんじゃないか、こんな世界が未来には待ってるんじゃないか」とワクワクしながら日進月歩で研究・開発を進めているのだろう。それが未来の私たちの生活の当たり前を作っているのだ。そう考えたら、とってもロマンがあるじゃないか!

自分に何ができるかはわからないけれど、「それ、何の役に立つの?」ではなく、応援できる人間でありたい。

パンフレットを嬉しそうに眺め、メジャーを持ち出してはテレビを置く場所を思案する祖父を見て、そう思った。

そんなおじいちゃんと、最近私の父が早口すぎて何言ってるか分からないよね~という話題で盛り上がりましたとさ。おしまい。

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