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定年退職後のオジさん

独立してお仕事を始めると、一人社長には様々な問題がのしかかってきます。特に大きいのが「人」の問題です。

女将さんからいただくお仕事と、自分で見つけて来たお仕事。どちらもおろそかにはできません。ですが身体は一つなので、どうしても社員を雇わなければなりません。しかし社員なら誰でもいいという訳ではなく、ちゃんと指示した通りに仕事をしてくれる人でないと困ります。

求人を出す際は、募集要項を書くことになります。そこには様々な条件を書いておくのですが、これを全く読まずに応募してくる人がいます。

このお仕事には学歴も資格も不要ですから、どちらかというと面接重視です。何とか時間をやりくりして、いざ面接の段階になって初めて「子供の送り迎えが・・・」「親の介護が・・・」「他のお仕事のシフトが・・・」などと条件面での折衝が始まります。

酷い時には時給の相談を始める人もいて、「だったら応募してくんなよ!」「アタシの時間を返せ!」と言いたくなります。

定年退職後のオジさんを雇う際、特に前職では管理職だったという方は要注意です。「ここはこうしてはどうか?」「ここは改善すべきところでは?」などと、二言目には「効率化」「改善」と言い始めるのです。私としては指示した内容を指示された通りに淡々とこなしてくれればそれでいいのですが、やはり小娘だと思われると、どうしてもナメられてしまうようです。

独立後ですから、私の事を守ってくれる女将さんはいません。自分の会社の事は、社長である私が守らなければならないのです。そんな当たり前のことであっても、こうして経験してみないと身に沁みて分からない。そんなことはいくらでもあるのです。

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