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3/31と4/1のあいだ

毎年のことだが、3/31から4/1に移るときというのは、緊張感が伴う。
私の脳内カレンダーでは3/31が最後の日となり、ここでいったんプツッと終わるのだ。そして、4/1を初日にした別の新しいカレンダーが始まる。

12/31から1/1に移りかわるときも、もちろん緊張する。さあ、新しい年が始まるぞ、と毎年新鮮な気持ちになる。このとき、家のカレンダーはすべて新しいカレンダーに付け替えるが、なぜか脳内カレンダーでは12/31と1/1はくっついている気がする。〇〇年が終わって「〇〇+1年」が始まるというすごく大きな変わり目なのに、それでもこの両日が連続しているように感じるのは、やはり「年」の変わり目より「年度」の変わり目が自分の人生に大きな変化をもたらしてきたからではないかと思う。

若い頃は、入学・進級・入社など4月は新しい生活が始まることが多く、新しい出会いも多かった。だから、私の脳には「4/1は新しいことが始まるとき」というイメージが刷り込まれているのかもしれない。今はもう入学も入社も関係ない日々を送っているが、3/31でカレンダーが終わり、4/1から新しいカレンダーに替わるという感覚だけが残っている。ちなみに私の脳内カレンダーは巻物のようになっていて、4/1から3/31までの日付が左から右へ横長の紙に書かれているイメージだ。それが4/1にまったく新しいカレンダーに交換されるわけである。

先日、テレビニュースでいくつかの企業の入社式のようすが映し出されていた。こういう映像を見ると、身近に新入社員がいなくても気持ちが新たになる。スタートというのは、何事によらず人の気持ちを高揚させるものかもしれない。「新入社員のみんな、頑張れ!」と、心の中でエールを送った。

ところで、3/31と4/1のあいだのことを書こうと思ったとき、思いだしたのが1969年にピーターが歌って大ヒットした「夜と朝のあいだに」という歌だった。当時、バッチリメイクを施した彼の美しい風貌と低音の声が世間を魅了していた。しかし、この歌の歌詞を思いだそうとしても、歌い出しのところ以外思いだせないので、ネットで調べたらこんな歌詞だった。

夜と朝のあいだに ひとりの私 
天使の歌をきいている  死人のように
…………

その頃、子どもだった私には、かなり暗い歌だという印象だったが、それだけは間違っていなかったようだ。

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