片付けの極意と「古着買い取ります」電話への絶好の断り文句
家事の中で最も苦手なのが掃除と片付けだ。
しかし、そんな私も、断捨離を進めている今、家がだいぶすっきりしてきた。いったんきれいになった部屋は散らかすと目立つので、散らかさない努力もするようになってきた。すごい進歩である。
そこで、私なりに「片付けの極意」をまとめると、次のようになる。
① 物を使った後は必ず元の場所に戻す。
② 物を重ねるとき、小さいものの上に大きいものを載せない(探し物の時間を無駄に増やさないため)。
③ 物を買うときは置き場所を考えてから買う(場所を取るものは今ある物を捨てる覚悟で買う。安いからといって簡単に買わない)。
④ 床やテーブルに置く物は最小限に留める(平面が見えると部屋が広くきれいに見える)。
なんだ、そんなことか、という声が聞こえてきそうだが、以前の私は上に挙げたことさえできていなかったのだ。遅ればせながら、これらのことを肝に銘じて、今後できるだけ長く家をきれいに保ちたいと思っている。
ところで、断捨離は、家具だけでなく自分の服やバッグにも及んでいる。それらを徐々に減らしていった結果、今ではタンスやクローゼットにすき間ができるほどになった。
そんな我が家にも「古着買い取ります」という電話がよくかかってくる。こういう業者は古着を買い取る名目で家に押しかけ、最終的にブランド品や貴金属を出させようとするらしいから要注意だ。
この手の電話にはいつも「ありません」と断るのだが、相手は「それならあれは? これは?」となかなか諦めない。ひとつぐらいはあるでしょう、と言いたげなのだ。
先日もそんな電話がかかってきた。
「着ない服はありませんか?」
「ありません」
「海外に送る服が足りないんです。 1,2枚でもいいので」
「ないです」
「靴はどうですか? 今履いている靴を買いかえる予定は?」
「ないです」
「子どもさんの物は?」
「ないです」
「なんでもいいので……」
困ったなァ。いくら「ない」と言っても相手は諦めない。話の途中で一方的に電話を切ってもいいが、できれば相手に納得してもらって穏便に切りたい。
そのときふと、ある断り文句を思いついた。
「私、ミニマリストなので、必要最小限のものしかもってないんです」
「…………」
ついに相手がことばに詰まった。そして、自ら静かに電話を切った。
やったー! なんだか清々しい気分だった。
この手の電話に「私、ミニマリストなので」は、絶好の断り文句かもしれない。
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