霹靂

世界が発光する
神経系で接続された
ぼくと雲
真っ暗な部屋で
時々青白く天井が光り
また消えていくのを眺めていた
静かに暴力がふるわれる
強く打ちつける雨音が暴力を隠蔽する
約束された光
永遠をなくした夜
何かを示すために
言葉があるのなら
永遠も
きっとどこかにはあったのだ
砂を閉じこめるためだけにつくられた
小さなガラス瓶に
かみなりを収める
ポケットいっぱいにガラス瓶を入れて
出かけた少年が
つまずいて
世界がこわれる
世界がこわれる音よりも先に
光が届く
世界がこわれる時でさえ
物理の法則が守られる
それは約束だ
私たちもまた永遠に保存されるということの
世界が発光する
約束された光
美しい水色の透明を

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