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2020年阪神と巨人の差とは...

今シーズン、巨人に13年連続の負け越しが決定した。阪神ファンのほとんどが落胆し、応援する気力も半減したことだろう。現状では首位の巨人とは12.5ゲーム差(10月13日現在)にまで離れ、15年ぶりの優勝がほぼ消滅した。ではなぜ阪神は巨人に対してここまで勝てなくなったのか、少し遠回りになるが、これまでの歴任監督と一緒に紹介していきたいと思う。

2007年以降巨人に負け越している阪神

最後に巨人に勝ち越したのは岡田政権四年目のときである。この時の阪神の順位は3位ではあったが、首位巨人との差は4.5ゲーム差。2位の中日とは1.5ゲーム差と白熱なシーズンだったと記憶している。原監督、落合監督、岡田監督の戦いはどの試合も見ごたえがあった。そして阪神はその首位巨人に14勝9敗1分と勝ち越している。さらには広島以外のセリーグの球団に勝ち越していたが、優勝はできなかった。


2009年~2011年はお互いドローで終わっている。


岡田政権が終わると真弓政権に移った。打撃コーチとして定評のある真弓明信氏だが、監督としての評価はファンの間ではあまりよくない。しかし、2010年にはダイナマイト打線と呼ばれる阪神史上最強打線を作り上げた。近年では一番優勝に近かったとも言われていたが、能見の離脱などもあり、あと少しのところで優勝を逃した。そんな真弓タイガースの対巨人成績は2009年が11勝11敗2分、2010年が12勝12敗、2011年が11勝11敗2分となっている。

レギュラーシーズンでは巨人にボコられたが、CSで倍返しをした短期決戦の鬼 和田豊


2012年から監督を務めた和田豊前監督。こちらも打撃コーチとしてはかなりの有能で、星野監督からも厚い信頼を受けていた。監督としては、藤浪を引き当てたり、メジャー帰りの福留、西岡などの選手を獲得したが、評価としては賛否両論で分かれてる。就任1年目の対巨人の成績では、5勝15敗4分と大きく負け越した。しかし2014年には11勝13敗と僅差だった。さらにはCSのファイナルステージで、巨人に4連勝して2005年以来の日本シリーズ進出を決めた。

育成路線に切り替えて、今の阪神の礎を築いた金本監督


育成路線に舵を切ったお陰で、「金本チルドレン」と呼ばれる生え抜き選手がたくさん出てきて、多くの選手が一軍で活躍している。そんな金本政権の時は、巨人に高橋由伸氏が就任したが巨人に勝ち越せなかった。この時ぐらいから巨人にかなりやられている印象がある。しかし、今までの阪神と違って若手が台頭している為、希望はある。

矢野ガッツと積極的野球を貫いた矢野監督


就任初年は、矢野ガッツと積極的野球を貫きCS進出1%の状況から6連勝で進出を決めた。また公約を掲げていたチーム100盗塁を達成するなど1年目からAクラス入りしたり、なかなかの有能な監督だと思う。だが、巨人戦では、ボコボコにやられているので、就任中までに勝ち越しをしてほしい。

去年の課題をちゃんとクリアする巨人の真の強さ


すごく長くなりましたが、本題に入ります。去年リーグ優勝を達成した巨人。FAで獲得した丸を中心に強力打線を作り上げた。しかし、投手力の弱さが日本シリーズで浮き彫りになり屈辱の4連敗を喫した。そこで見えたのが、ソフトバンクと巨人の補強と育成のバランスの違いについてだ。ソフトバンクもFA選手を多く取っているが、それと同じくらい育成選手から一軍で活躍する選手の数だ。柳田、千賀、周東など多くの若手選手が台頭しているのに対し、巨人は2年続けて活躍できるような若い選手が岡本や中川くらいしかいない。そこの差が明白だった。しかし、今年はその課題をクリアしつつある。

① 投手力の強化

巨人の弱点が投手力の弱さだと言われていたが、今年は菅野が開幕13連勝と高卒2年目の戸郷の活躍、新加入のサンチェスなど先発陣は確かに去年よりパワーアップしてるのがわかる。ただ、1番の課題は「中継ぎ陣の強化」だった。そこで原監督は2軍から大江投手を上げて、敵ながら素晴らしい投球を続けている。それだけでは足りないと楽天とのトレードで高梨雄平を獲得。少しづつ投手陣を整理していった。その結果、チーム防御率が去年セ・リーグで4位だったが今年は打率と共に1位で、去年の課題をクリアしている。

② 育成の強化

今年は投手と野手含めて若手の活躍が多いし、1軍と2軍の入れ替えが多いが、2軍から上がってきた選手は活躍してる場合が多い。特に松原や増田大の活躍は阪神ファンとしては、嫌な選手が増えた印象がある。


同じやられ方をされてる阪神

どのチームにも苦手な投手はいるものである。しかしながら阪神は、毎回同じやられ方をされて同じ負け方をしてるのが多い。特に菅野、大野などの選手は昔から抑え込まれている印象が強い。巨人は数回対戦した後は、直ぐに対策をして泥臭くても勝ちをもぎ取る。結局そこの差が阪神が巨人に勝てない大きな理由だと思う。ましてや同じやられ方を1番されてるのが巨人である。采配もあるだろうけど、今、阪神は発展途上にいる。若い選手たちが少しずつ成長しているのもわかる。だからこそ、巨人勝って欲しいのがファンの願いでもある。

阪神の若手(中堅)がベテランをベンチに追い込む事が優勝の近道

阪神は、金本のお陰で生え抜きの若手が活躍する機会が増えた。でも、まだ1.5軍の選手たちがたくさんいる状況では、優勝はできない。特に高山、中谷、陽川はスタメンに名を連ねてないといけない選手なのに、一軍に定着することもあまりできていない。そんな中でも陽川は井上コーチや新井良太コーチの指導と本人の背水の陣の気持ちでそれなりの成績を残している。そういう選手が沢山出てきてくれると、阪神の未来は明るいし、優勝の可能性は十分にありえるだろう。ただし、今のままでは無理だ。だからこそ若手の台頭が不可欠だと私は思う。












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