毎日一分で読める憲法基本問題5
★今日の問題★
財産権が神聖不可侵のものとして保障される体制の下で資本主義が発達し、産業革命が推進されると、どういう問題が生じて、また、憲法上どういう権利が要求されるようになったのか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒……
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「資本主義が発達し、産業革命が推進されると労働者が生まれて、労働者の権利を擁護する必要が生じたんだよな」
胡桃「そうね。そのころの労働者は使い捨て同然だったわけね。そこで、労働者たちがどのような権利を求めるようになったか」
建太郎「確か、社会権と言うんだっけ」
胡桃「答えを確認するわよ」
常に失業の脅威にさらされて、低賃金労働を強制される大量の労働者が現れた。
彼らにとって、憲法が保障する自由権は、ほとんど意味のない抽象的な権利に過ぎなかった。
そこで、権力による自由――社会権の保障を求めるようになった。
建太郎「権力による自由、社会権の保障だな」
胡桃「そうね。そして、権力による自由は、まず、どういう形で現れたか分かるかしら? 」
建太郎「労働基本権とか? 」
胡桃「それは飛躍しすぎだわ。当時は、市民が選挙権を有しているにしても、資産家階級しか行使できなかったのね。こういう選挙を何というか分かるわね」
建太郎「制限選挙だっけ」
胡桃「そうよ。制限選挙の下では、労働者階級は、選挙権を行使できない。つまり、労働者の声が政治に反映されないわけね。そこでどういう権利を求めることになるかしら? 」
建太郎「俺たちにも選挙権を与えろと。普通選挙を求めるわけか」
胡桃「そう言うことになるわ。選挙権が拡大されていくわけね。最初は成年男子に限られていたけど、第一次世界大戦後に女子にも拡張されるようになったのよ」
建太郎「うん。権力による自由は、選挙権の要求と言う形で現れるわけだな」
※問題は、ノベル時代社の肢別100問ドリルを利用しています。下記サイトから入手できます。
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