毎日一分で読める民法判例問題20
★今日の問題★
株式会社が特定の政党に対して、政治資金を寄付することは、客観的、抽象的に観察して、会社の社会的役割を果たすためになされたものと認められるかぎりにおいては、会社の定款所定の目的の範囲内の行為とされている。正しいか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒
10秒
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「ええっと。これは、民法の問題なの? 」
胡桃「憲法でも同じ判例が問題になるけど、民法では、法人の目的の範囲の問題として出るのよ。政治資金を寄付することが会社の目的の範囲と言えるのか? ということね」
建太郎「会社の場合は、目的の範囲に含まれる。と覚えればいいんだっけ? 」
胡桃「結論だけじゃなくて、その理由も押さえるのよ」
一、会社による政治資金の寄附は、客観的、抽象的に観察して、会社の社会的役割を果たすためになされたものと認められるかぎり、会社の権利能力の範囲に属する行為である。
二、憲法三章に定める国民の権利および義務の各条項は、性質上可能なかぎり、内国の法人にも適用されるものであるから、会社は、公共の福祉に反しないかぎり、政治的行為の自由の一環として、政党に対する政治資金の寄附の自由を有する。(最判昭和45年6月24日)
建太郎「うん。会社の場合は、目的の範囲を広く解していいというとだな」
胡桃「そうよ」
※問題は、ノベル時代社の判例六法 丸暗記100問ドリルシリーズを利用しています。下記サイトから入手できます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?