毎日一分で読める民法判例問題39
★今日の問題★
果樹は土地から分離独立した権利の客体であり、地盤たる土地の構成部分として一個の所有権の客体とは認められない。
よって、土地の買収の際に、果樹も当然併せて買収されるものと解することできない。正しいか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒
10秒
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「ええっと。果樹は地面に生えているわけだから、土地と一体と考えていいんじゃないか」
胡桃「そうね。判例も次のように述べているわ」
判例は、「果樹は土地から分離独立した権利の客体ではなく、地盤たる土地の構成部分として一個の所有権の客体と認めるのを相当とし、従つて自創法による買収においても、特別の規定のない以上、土地の買収により当然併せて買収されるものと解すべきである。」としている。(最判昭和40年8月2日)
建太郎「うん。地盤たる土地の構成部分なんだな」
胡桃「ちなみに、この判例は果樹について述べているわけだけど、果樹以外の木でも同じように考えるのよ。次の判例を参考にしてね」
なお、この判例は、果樹の事例であるが、立木も同じく、土地の構成部分となると解されている。
例えば、共有の性質を有しない入会地上の天然の樹木の所有権が土地の所有者に属するとされた判例がある。(最判昭和63年1月18日)
建太郎「うん。OK」
※問題は、ノベル時代社の判例六法 丸暗記100問ドリルシリーズを利用しています。下記サイトから入手できます。
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