さなコン2024の制作秘話

今回のさなコン応募作は完成まで苦労しました。
課題文がとにかく難しかったです。
そのまま素直に日記を軸に進めても面白く展開できそうなアイデアがなにも思い浮かびませんでした。
私は執筆が遅いので、はやく良いアイデアを思い浮かべなければと焦りました。
そんなときうちの子がYouTubeで子ども向けの怪談話を動画で観ていたことから、ハッとひらめきました。
学校の怪談ぽく、日記を読むと呪われる設定にしようと。
それから、私は悪役令嬢の異世界転生モノ(とくに百合)が好きなのですが、いろいろな作品で転生された元の人格はどこいったんだろうと考えることがありました。
もしも現実世界で転生されて、元の性格とガラリと変わってしまったら周りの人々はなにかが取り憑いたと恐れるのではないでしょうか。
転生人を霊のように祓う人が主人公のオカルトものにしようと決めました。ですが、ひとつ問題がありました。
私はホラーが苦手なのです。
夜中、怖い話を書いてるときにオバケを呼び寄せてしまい、心霊現象が起きたらどうしよう……とめちゃくちゃ心配になりやめました。
じゃあ、どうするか。
……。
伝奇だ。伝奇しかない。
そして私の中で伝奇というと青春時代にどハマりしたゲーム『東京魔人學園剣風帖』なのです。
みなさんはご存知ですか?
この超超超超名作ゲームを。
ストーリー、仲間たち、すべてが熱いんですけど、このゲームの画期的なところは主人公が喜怒哀楽の感情をプレイヤーが選択して表現できるところなんですよ。それまでなかったよ! このおかげで感情移入しまくりなんですよ! 
……と、あまりここでゲームのことを語るのはいけませんね。
とにかく東京魔人學園みたいなジュブナイル小説を書こうと決めました。
そうしてプロットを作成し、本文を書き始めたときの登場人物たちがこちら。

なんということでしょう。1万字以内だというのに、この登場人物の多さ。収まるわけがないですね。なのに私は書き始めてしまった……。ええ、嘘ではありません。本当に書き始めてしまったんです。
それから、すでに応募作をお読みいただいた方はおわかりだと思いますが、この時点では主人公が男の子です。
百合好きで知られております私ですが、今回は魔人學園ぽく男性主人公でいこうと考えました。
書き始めていくと、私はあることに気づきました。
主人公の影が薄すぎることに。
魔人學園のように仲間たちが濃すぎる&魔人學園の主人公は感情を伝えられるけどセリフがなかったので、その影響を受けすぎて影が薄くなってしまいましたとさ。
それから登場人物が多すぎるせいで、気づいたら導入部分に二千字も使っていて私は本当に途方に暮れました。
時間ないのにどうすんの! と自分にキレちらかしながらプロットを急いで変更していきました。
まず登場人物を減らすため、キャラ同士の役割をかけ合わせて新たな濃い主人公を作る。令嬢と緋夏の百合を入れる予定だったのをやめて、主人公と緋夏の二人の話にする。
それから、元々は主人公が作成したゲームの世界に転生した話だったのを土壇場で異次元から現実世界にやってきた話に変更。
急な変更のせいで、時間がなさすぎてXには浮上することができませんでした。
まあでも、どうにかこうにか完成させることができたので良かったです。
作中にでてくる『ヤバすぎ刑事』は『あぶない刑事』を意識しております。映画の宣伝をよく目にしたのと、まわりに『あぶ刑事』ファンがいたので影響を受けました。ですが、私はこれまで『あぶ刑事』を観たことないんです。話を聞くと面白そうなのでいつか観てみたいなと思っています。






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