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わたしの好きな曲(あの人に届け4)

歌劇「ローエングリン」:エルザの大聖堂への行進

わたしはそもそも感情移入しやすいタイプなのだ。思えば、隣のクラスの一度も話したこともない同級生が転校すると噂に聞いただけで深い喪失感を背負っていた中学生だった。大人になった今でも、会社で誰かが誰かに詰められている状況に出くわすと、自分が詰められている気分になって沈んでしまう。

優しい言葉を紡げる人になりたい。自分が発する言葉のひとつひとつが、人を慰めたり、嫌な気分にさせたり、元気づけたり、いらっとさせたり、励ましたり、怒らせたり、と言葉には自分が思っている以上のパワーが良くも悪くもあるのだということを忘れないように日々を過ごしたい。感情の浮き沈みは誰にもあるだろうけれども、自分のいらいらを罪のない人にぶつけていいわけがないし、相手によって態度を変える人の言葉は信用できない。

苦手な人は反面教師にして生きていくというやり方が今のところわたしの最適解だ。声が大きい、言動に品がない、自慢話が多い、陰口ばかり言う、人によって態度を変える、香水がめちゃくちゃきつい、などの「う、うわぁ」と思う人の性質を「ああいう人にわたしはなりたくない!」という気持ちに置き換えれば、教えてくれてありがとうの気持ちが芽生える。反面教師に「う、うわぁ」の気持ちをフィードバックするかどうかはケースバイケース。自分にメリットがなければほうっておけばよいし、我慢ならなければ、陰で言うのでははなくて直接伝える。陰口ほど生産性のないものはない。

歌声の素敵なかわいらしい女優さんが亡くなった。大変なショックである。名の知れた方の訃報はいつだって衝撃が大きいけれど、自分よりも年齢の若い人の訃報についてはもうなんだかやりきれない気持ち。ご両親の気持ちや仕事を一緒にしていた人の気持ちは察するに余りあるけれども、わたしには故人の安らかなご冥福を願うほかない。

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