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2022年ブレーブスの密かなMVP アルシア

どうもハーノです。
おそらくこれが今年最後のnoteになります。
これまで「どうしても言っておきたい!」という話をnoteにしてきた訳ですが、今回は最後にして1番語りたかった話をします。

今シーズンのブレーブスのMVPは誰だと思いますか?
エースのフリード、覚醒したライトやストライダー、フリーマンの後釜として見事な活躍をしたオルソン、大活躍だったスワンソンやライリー、チームを引っ張ったアクーニャや新人王のハリス…色々と候補はいます。

ですが、個人的に、MVPではないけど、間違いなくもっと褒められて良い、いわゆる「影のMVP」。
そんな選手がいます。

それがオルランド・アルシアです。
昨年ブルワーズからやってきたものの、目立った成果は残せずにいた彼が、今季は躍動しました。
他の選手の活躍や、同じくアルビースの穴埋めとしてアルシア離脱後に躍動したグリッソムにばかり注目が行きますが、彼はもっと評価されて良いと思っています。

そこで、今シーズンの彼の活躍を少しばかり、振り返ってみたいと思います。

①アルビースの代役

開幕後、ブレーブスは中々調子が上がらず、メッツと10ゲーム差以上付けられた物の、6月に入って連勝がスタート。
6月14日のナショナルズ戦も9-5で制し、連勝を12に伸ばしました。しかし試合途中、アルシアがゴロで一塁に向かおうとした際に足を骨折。
シーズン終盤まで復帰は絶望に。

12連勝の裏で、不調とはいえ決して軽くない痛手をブレーブスは負いました。

そんな中、アルビースの代役に指名されたのがアルシアでした。

5月は6試合の出場ながら18打数7安打で打率.389、OPS1.088をマーク。5月12日のレッドソックス戦ではサヨナラ本塁打を放つなど、ナイスバッティングを披露していました。
↓レッドソックス戦のサヨナラ本塁打


中々出場機会に恵まない中で腐らず奮発してきたアルシアは、その鬱憤と、アルビース離脱の不安を晴らすようなバッティングを見せます。
15日の試合で早速2号本塁打、16日の試合では本塁打含む4安打の大活躍で14連勝に貢献します。

そして、6月21日のジャイアンツ戦では、1対1の9回裏、2アウトながら走者2塁の場面でレフトへのサヨナラタイムリー。
↓ジャイアンツ戦でサヨナラタイムリー

アルビースの穴も彼なら埋められるかもしれない。
ブレーブスファンがそう思った瞬間だったと思います。

月刊成績は14試合、50打数13安打、打率.260、OPS.709だったものの、彼がもたらした「安心感」は数字以上にら大きい物だったのです。

②苦難の7月もここぞでは意地を見せる

7月はアルシアにとって苦しい時期となりました。
20試合に出場するも月間打率は.167、月間OPSも.552。
シーズン途中に加入したカノーやゴセリンがセカンドを守る試合もありました。

しかし、得点圏打率は.333をマークするなど、ここぞでは活躍を見せました。
皆さんが印象に残っているのはやはりこの場面ではないでしょうか。

7月23日、大谷投手をマウンドから引きずり下ろし、勝利を決定的にした3ランホームラン。
オルソンが均衡を破る本塁打を放った後、ロサリオのタイムリーで加点、そのトドメがこれでした。
今季のブレーブス打線の怖さを象徴する試合の1つにもなったと思います。


③気を吐く8月、そして離脱

8月は7試合に出場し、25打数6安打、打率.240ながらOPS.881をマーク。
素晴らしい出だしでした。

しかし、8月10日のレッドソックス戦。
6対6で迎えた延長10回の表、1アウト2塁のチャンスで貴重なタイムリーを放ったアルシア。
しかし2塁へ向かう際に足を故障。

ブレーブスを救うタイムリーの代償に、アルシアは離脱してしまいました。
ブレーブスはこの試合に延長11回の死闘の末に勝利したものの、またしても重要な選手を失ってしまいました。


しかし、その後はご存知の通り、突如現れた新星ルーキー、グリッソムが大活躍を見せ、一度はメッツに差を付けられて止まったかに見えた勢いが再び蘇り、再度猛追を開始したのでした。

そこでアルシアの活躍は終わり…とはなりませんでした。
重要な9月後半、再び彼は舞い戻り、チームを救う事になります。

④9月、帰ってきたアルシア

9月も半ばになると、グリッソムには疲れが見え始め、次第に成績が落ちてきました。
そんな中、ついにアルビースが復帰。塁に出て躍動する姿を見て安心した矢先、走塁で今度は手を故障。

グリッソムも疲労、アルビースは再び離脱でシーズン絶望。
大事なラストスパートの時期に…。

しかしそこでアルシアが帰ってきました。
9月の25日のフィリーズ戦で復帰すると、ひとまず1本ヒットを放ち、元気な姿を見せてくれました。
27日のナショナルズ戦では復帰後初本塁打となる2ランを放つと、翌28日には5回表に決勝ソロを放ち、勝利に貢献しました。
↓28日の決勝ソロ


⑤アルシアのラストスパート

そして迎えた10月1日。
メッツとの最後の天王山3連戦。
まずは初戦。
ロサリオの犠牲フライで4対1とリードを広げたブレーブスは、更に2アウト3塁のチャンスで、この日既に1本ヒットを放っていたアルシアに、打席が回ります。

ここであわや本塁打というタイムリー2塁打。
ブレーブスの勝利を大きく引き寄せ、勝利に貢献します。
↓トドメのタイムリー

第2戦は無安打だったものの、第3戦は1対3と2点リードされた3回の裏に、先頭で逆転の口火を切るヒットを放ち、1点差に迫るホームを踏むなど、2安打。

この重要な3連戦で、9打数4安打1得点1打点とチームにしっかり貢献しました。

地区優勝を決めた5日のマーリンズ戦でも、ヒットに四球と2出塁。2回にはアクーニャのタイムリーで先制のホームを踏みました。

先制のホームを奪ったアルシア

10月は6試合で21打数6安打で打率.300、OPS.733でした。

⑥プレーオフでも奮闘

フィリーズとのNLDSは残念な結果に終わりましたが、アルシアはその中でも善戦しました。
初戦に2つの四球を奪うと、第2戦は無安打に終わったものの、第3戦はグリッソムの代打でヒット、第4戦は本塁打含む2安打を放つ奮闘ぶりを見せました。
↓NLDS第4戦、シンダーガードから本塁打を放つ


⑦2022年のアルシアの最終成績

68試合出場
234打席(209打数)51安打9本塁打30打点0盗塁 
.244/.316/.416/.733
WAR0.7


【最後に】
いかがだったでしょうか。
目立つ事こそあまりありませんでしたが、アルシアは今季、間違いなくブレーブスにとって非常に重要な選手でした。
彼がいなければ、地区優勝は無かったでしょう。

スワンソンがカブスへ移籍し、来季のショートはまだ2年目のグリッソムと言われています。セカンドのアルビースも怪我明けですし、外野陣にも不安があります。
そんなチーム状況では、必ずまた彼の力が必要になるはずです。

1年間ありがとう、アルシア。
来年もよろしく、アルシア。

来シーズンの彼にも期待です!

それでは、また来年!


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