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盆とセドリック。

コロナが明けて初めての盆休み。

我が家は、久しぶりに花火大会に出かけた。

いつもは、近場の花火大会に行っているが、

今回はコロナであまり外出できなかったのと

末っ子が1人で歩けるようになったのでいつも

より少し遠くの初めて行く花火大会に出かける

事になった。

花火大会のある町は、自分達の住んでいる町か

ら車で1時間ほどのところにある。

勝手なイメージだか、過疎化している印象な町

だったので、到着して驚いたのはかなり人がい

る事だった。

帰省している人や、近隣の町の人などもたくさ

ん来ている感じだった。

末っ子の娘は、早速ピカピカ光る魔法のステッ

キのおもちゃが欲しいと妻にねだっている。

珍しく妻がそのステッキを買ってあげていた。

暗めの会場で、眩しいくらい光るステッキは、

娘の居場所を特定するのにかなり重宝した。

ピカピカ光るステッキを持ってはしゃぐ娘を

見ていると、ふと、じいちゃんを思い出した。

僕は、じいちゃんっ子だったので良く夏祭り

や花火大会はじいちゃんと出かけた。

自分の親と行くより、じいちゃんと行く方が

欲しい物を買って貰える確率も上がるからと言

う事もあるが😅

僕には、姉が1人いるが何故か1回だけじいち

ゃんとばあちゃんと3人で地元の花火大会に行

った事があった。

少し暗い会場のおもちゃ屋の夜店で、迷子にな

ら無いようにと、ばあちゃんが光る剣を買って

くれた、当時の僕も今の娘のように光らせなが

らはしゃいだのを思い出した。

まぁ、僕の剣は単1電池を3本くらい使う結構

重たい物で光るのも電球でしたが😅

じいちゃんを思い出すと、いつも一緒にじいち

ゃんの乗っていた日産セドリックを思い出す。

物心ついた頃から家にあって当時でも少し古い

型式だったセドリック。親戚が集まる盆と正月

には、親戚の兄ちゃん、姉ちゃん達と近くのシ

ョッピングモールによく行ったあの車、楽しい

事の象徴のようなあの車。

車内は、じいちゃんが使っていた香水の匂いが

してシートはフカフカしていてセドリックに乗

ることが大好きでした。

「免許取ったら、この車お前がのるか?」

じいちゃんに、そう言われた時は嬉しかった。

「うん!」と即答で答えた。でも、小学6年生

の時に僕とじいちゃんの約束を知らない父が、

もう古いからとセドリックを廃車にしてしまっ

た。

じいちゃんは、畑にセドリックを置いておくと

言ってくれていたが、父がそんな何年も先の事

だし、邪魔になるし、乗る時には壊れていると

言って廃車にしてしまいました。

辛くてたまりませんでした。

ステッキを持つ娘を見たとき、あのセドリック

の運転席に乗るじいちゃんの横顔を思い出した

花火大会の夜でした。


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