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タンポポの種みたいに風で広がる小型センサーが誕生!

近年の情報通信技術(ICT)やロボット技術の進歩によって、広範囲の環境情報を取得・活用する取り組みが活発化しとる。例えば、自動で畑を耕すロボットトラクタとかスマホで操作する水田の管理システム、ドローンによる高精度な気象観測とかが代表的よね。

こうしたツールは、様々なアプリケーションに対して、既存の計測技術では提供できなかった新たな洞察を与える可能性があり、大きな期待が寄せらてる。せやけど、広い範囲に無数のセンサーを配置するためには多くの時間と費用がかかるため、コスパが悪くなりがちって問題があった。

そこで、ワシントン大学はタンポポの綿毛のみたいに風に乗って広範囲にばら撒かれる小型センサーを開発しはった!

ご存知の通りタンポポの種はパラシュートみたいに綿毛に吊るされたような構造をしてる。この綿毛によって周囲の空気の流れに独特な渦を形成されることで、種の落下速度が遅くなったり、時には風に乗って上空へ舞い上がったりする。

このタンポポに着想を得た研究チームは、タンポポの種と綿毛の構造を2次元に投影した放射状の構造をベースに改造していかはった。具体的には、放射状に広がった部材の先端にリング状の構造を追加して車輪みたいにしたり、デバイスの剛性や面積を大きくすることで、実際のタンポポの種より重くても飛べるようにしはった。

開発された小型センサー/ Credit: Mark Stone (University of Washington) _Tiny battery-free devices float in the wind like dandelion seeds(2022)

完成したセンサーは、タンポポの種(1mg)の約30倍の重さがあるけど、穏やかなそよ風に乗って最大100m先まで移動できるらしい。

また、こいつにはバッテリーの代わりにソーラーパネルが搭載されてて、落下したときに95%の確率でソーラーパネルが表になるように作られてるから、散布されたほとんどのセンサーが太陽光からエネルギーを得られるようになってる。

また散布の偏りをなくすため、それぞれのデバイスの形状が僅かに異なるように作られてる。この形状変化によって、ドローンの1箇所から散布するだけで、あるセンサーは近くに落下し、別のセンサーは遠くまで運ばれて、満遍なくセンサーを配置することができるんだとか。

そして、広範囲に散布されたセンサーは、それぞれが温度、湿度、気圧、照度を計測し、太陽の光を浴びながら日中の環境情報を送り続けてくれるの。

とはいえ、大きな改善点も残ってる。それは、無数の電子機器が広範囲にばら撒かれることになるから、それらが環境に悪影響を及ぼす恐れがあるってこと。そこで、今後は生分解性(微生物で分解される性質)の高い材料で作れへんか検討していく予定なんやって。

未来の子供たちは、スマホ片手に、タンポポやなくてセンサを口で「ふ~」って吹いて遊んでるかもね笑


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