ディエゴ・ピトゥーカ!

鹿島アントラーズへ加入の噂のあるディエゴ・ピトゥーカという選手。

28歳で出身はサンパウロ州のモジ・グァスという町。現所属のサントスも同じサンパウロ州ですけど海に面した港町サントスから車で4時間、内陸の町らしいですね。ちなみに今年はサンパウロがブラジレイロン首位、リベルタドーレス決勝がサントス対パルメイラスのクラシコ(何れもサンパウロ州のクラブ)とサンパウロの年に。

小さなクラブを転々とした後、2015年には当時セリエDのボタフォゴへ移籍。そこでクラブをセリエCに昇格させ2017年にはサントスへ移籍。移籍後約半年間はBチームで過ごすも翌年2018年にはトップチームに引き上げられる。当時の監督がジャイール・ベントゥラ監督。彼はピトゥーカ在籍時のボタフォゴのアシスタントコーチと監督を務めていた人。彼がボタフォゴから連れてきて引っ張り上げた感じでしょうか。インテルナシオナル時代にユースチームからアラーノを引き上げたザーゴとアラーノの関係に近いような。

そこから現在まで、3シーズンをほぼ怪我無くフル出場。サンパオリ体制でも4-4-2の左CH、4-3-3のアンカーを経験。リベルタドーレス準決勝でもゴールを決めチームを決勝に導く活躍。バランスが取れてターンから左足で左右へ展開する姿や楔のパスを短いステップで蹴りこむ姿が様になる。ひょろひょろと前進していくプレイも好きそう。これまでの経歴やサポーターの移籍報道に対する現地サポーターのコメントを見るとクラブの顔と言える選手の一人ですね。

現在までの経緯をまとめると

昨年11月、鹿島アントラーズがサントスのピトゥーカへオファーとの報道。財政難のサントスはオファーの増額を要求し鹿島は3~5千万円程度増額オファー。12月の時点でサントスへ1.6億、保有権を有するボタフォゴへ1億程度支払う準備あり。サントスの財政担当はこのオファーに納得しゴーサインを出し審議会の承認のみを待つ状態に。しかし審議会前日、リベルタドーレス準々決勝に勝利し賞金を得たサントスの臨時会長はピトゥーカへのオファーを審議会の議題から取り下げ。これにより交渉は一時決裂。

この時点でピトゥーカ本人は日本での待遇(約3倍の年俸、家や車の提供、家族との安全な生活)を望んでおり、家族と共に日本での生活を楽しみにしていた為、クラブの行動に対しては経緯が欠如していると批判的なコメントをベリッシモ(ベンフィカ移籍がなかなか叶わない同クラブのCB)と共に会見で残す。

1月に入りサントスの会長選でオルランド・ローロ臨時会長に代わり、ルエダ氏が会長に。迎えたリベルタドーレス準決勝、ピトゥーカは先制点を挙げサントスは決勝へ進出。その翌日、オンライン会見でルエダ新会長はピトゥーカについて、「本人は移籍を望んでおり、クラブの財政状況や日本での待遇を考えると選手を引き留めることは出来ない。リベルタドーレス決勝まで選手は誰一人手放すつもりは無いが、その後の移籍を認めることになるだろう」とコメント。

この時点で鹿島側はオファー額を更に増額との報道もあり、12月時点の総額2.6億からの増額と考えると3億近い金額を投資することに。保有権の部分怪しいから金額は話し半分に。にしてもこれは久し振りの大物。

財政難で給料未払いの続くサントス、順調に行けば交渉はまとまりそうな雰囲気だが、油断は禁物。ぬか喜びになりませんように。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?