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もとジャズ研おじさんのつぶやき

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譜面とかが出てこない記事だけ抜粋しています。 「セッションの歩き方」「アドリブのいろんな考え方やコツ」「練習法」「アマチュアジャズマンとしていろいろ考えたこと」などをつぶやいてい… もっと読む
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2022年8月の記事一覧

山野の思い出

今年、3年ぶりに山野ビッグバンドジャズコンテスト(YBBJC)が開催されました。 おりしもコロナの第七波が吹き荒れる中、関係各位のみなさま本当にいろいろな尽力大変だったと思います。お疲れ様でした。 そして、不透明な先行きの中、研鑽を積んでよい演奏を残した出演者の方々、本当に大変だったと思います。 なにしろビッグバンドは、集団の演奏。 15人〜20人が密集して演奏するわけですが、なおかつ吹奏楽に比べても欠員の許容範囲が狭い(同パートの重複がない)ため、もっともコロナには向

バップのマインドマップ (3)

話を続けます。 (1)では、バップ的なダイアトニックコードの序列を示しました。 (2)では調性が単一な曲において、バップにおける頻出コードが多く使われていることを示しました。 「ジャズらしい」にはいろいろな要素がありますが、「古典的なモダンジャズ」っぽい演奏ができる人は、このあたりをなんとなくわかっているはずです。 20世紀初頭の商業音楽によってコード進行は発明される補足すると、この「準レギュラー」の3つはバップの専売特許でもありません。 20世紀初頭、アメリカのミュージカ

将来を嘱望されるジャズ研学生のプレーヤーに言いたい、一つのこと

これは、ジャズ研の2年生・3年生・4年生に言いたいことです。 ミュージシャンネームを作りなさい。 ミュージシャンネームのSNSをやりなさい。 将来ジャズ研の学生さん。 うまい人いますよね。 プロアマのセッションにも臆せず参加するツワモノ。 在学中からセミプロ〜プロからも声がかかってライブ活動をするような人。 こういう人は、 いずれプロになっていくような活動を続けてゆきます。 ただ、プロのポテンシャルを持ったプレイヤーが、皆専業ミュージシャンになるわけではありません。 そ

バップのマインドマップ(1)

年代を限定するとシンプルに考えられるかもジャズって一言でいっても、さまざまなスタイルがあります。 それらすべてを説明できる統一理論は、どうしても普遍的な反面膨大な理論体系になる。いわゆる「バークリーメソッド」がそれですが、強力なシステムである反面、全貌をつかむことが難しい。 私は1960年代くらいまでの、Be-Bop、Hard-Bop(和製英語だそうですが)を好んで聴き、演奏します。この辺までに限るならジャズもシンプルに考えられる。 特にフロント楽器はその傾向が顕著で、理論

「シニア」の強みとはなにか?

あるYoutubeで「シニアの人にはシニアの良さがある…」とおっしゃってた。僕も同感です。自分もむしろシニア寄りでもあり我田引水にならぬよう考えてみました。 (「ライオンキングに出演なさってる方ですか?」感あるね) シニアはシニアならではの強みを活かしセッションに参加しましょう。 熱心に音楽に取り組む若者(音大生・ジャズ研学生)と、シニアの違いはなにか? まず明らかに劣った部分はあります。 シニアが劣っていること 体力 記憶力 初見能力・読譜能力(主に老眼による

間違ったものを訂正する方が早い

練習の方法論とアドバイスです。 アドリブはむずかしいよねアドリブに悩む初心者の方へ。 特にフロント楽器の方へ。 アドリブやってみな、と言われても、最初は手も足も出ないはずです。 それは当然です。 アドリブの上達にはトランスクライブ(耳コピ)が大事だというのは絶対的な真理ですが、これはアドリブ力1を10にする練習であって、ゼロを1にする練習ではありません。 この辺はこの前書きました。 まずは、アドリブをしようというマインドが必要ってこと。 さて、その次です。 間違った音

150年の歴史よりも1000年の伝統

わたしは、地方でジャズをやってます。もちろん、地方都市ではジャズで食っていくことも難しいし、それ以前に私には仕事があるわけで。 ジャズの活動はアマチュアにとどめ、しかしジャズ愛好家の名に恥じぬよう質の高い演奏をしなきゃなあ……と日々過ごしています。 地方でのジャズコミュニティ私のような同好の士は、どの土地にも一定数います。 出張などで地方都市に赴くと、プレイヤーが集まるジャズのライブハウスは必ずある。そこにいくと、その地方のプレイヤーが集まって演奏しており、大抵は参加させて