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デザインフェスタvol.59出展レポート

デザインフェスタ出展、無事終わりました。

今年、ハニホ堂のブースは南館4階(東京ビッグサイトでは西館が手前にあって建物入り口に近く、奥の南までたどり着くのに時間がかかる)だったので、お客さんが来られるのは早くても開場後20分くらいしてからだろうとのんびり構えていたら、気温が高いので来場者の体調を考えて10分前倒しで開場するという旨のアナウンスがあり、「え、そうなの?」と思っていたら午前10時になる前から付近のブースでお客さんと作家さんのやり取りが聞こえてきたのでした。
てっきりみんな西館からゆっくり見て来られる方ばかりだと思い込んでいたけど、アクセサリー類が充実の南館からスタートする方も多いんだなと、納得しつつも驚きました。
以前は時間帯によって波があって、開始直後や途中でお隣や後ろの方と雑談したり、見にきてくれた友達や知り合いの方にブース内の椅子に座ってもらってゆったりお喋りしたり、そんな時間もあったのだけど、もうそんなのどかさはない感じで、昨年に続いて今年も場内は大賑わい。

今年は奥行きのあるMブースで展示台だけでなく自分の居場所や荷物、在庫置き場にも余裕があり、角地だったのでL字型に机を置いて側面を会計カウンターのように使えてありがたかったです。ブース運で言えば、後ろの方が私の大好きなクッピーラムネを開始直後に分けてくださり、お隣の方も困りごとに対処してくださったりうちでお買い物もしてくださって。場所にも人にも恵まれました。

正面から見たブース
側面においた小机。ここが会計代のような役割を果たした

展示作品については割愛しますが、当日「持っていけば良かった」と後悔したものをここで少しご紹介します。その日、日本地図の形状にカットしたしおりを置いていたところ「この地図でA4サイズとかの商品はありませんか?」とお尋ねになった方がおられたのですが、展示するアイテムをしぼったため外していたのでした。これ、1〜2枚でいいから持っていけばよかった。

持って行かなかった日本地図のA4ペーパー

他に、単行本のブックカバー にも使える「あいうえお絵」B4ペーパーを一種類だけ持って行ったところ、「これは持っているんです」というお客様(昨年買ってくださったとか)が別の「ひらがな」と「カタカナ」柄をご所望で、「なんで1〜2枚ずつでも持ってこなかったのだろう」とまたまた反省。今回持っていったのがこちらで…

持って行かなかったカタカナとひらがなのB4ペーパ2種はこちらでした。ポストカード サイズのものは持っていったのですが、つい大きい紙は面倒で。

カナのアイウエオ絵B4ポスター
かなのB4ポスター

また、新作、世界地図柄のバンダナはわずかなサンプル販売分しか置いていなかったので売り切れてからは「SUZURIで買えます」と伝えたんですが、せっかく入場料を払ってイベントに来られているので、その場で買いたい方が買えるように、もう少し用意したら良かったなと(5/18から販売開始しましたので、お気軽にごショップページを覧ください)。注文があってから印刷するシステムで在庫を自分で抱えずに販売できるのがいいですね。売れなくても別に問題ないというか。

画像からSUZURIのページに飛べます。

さて、出展リポートということで、ここからは当日の出来事の中から、いくつか簡単なイラストとともに振り返ってみます。

①ポストカードをたくさん展示販売していたところ、あるお客さんが何枚か選んで手にとっておられたので、「あ、結構たくさん買ってくださるっぽいな」とソワソワしていたら、しばらくして全部棚に戻されたのです。まぁ、自分も売り場で買おうとしていたものを、ふとした拍子に買う気が失せて棚に戻すことは結構あるし、「そうね、そんなこともあるよね」とちょっぴりしんみりしていたところ…

なんと次の瞬間、そのお方はバラで買うのをやめて「全種類12枚セット」の方を棚から抜いて「これください」とおっしゃったのです。わぁい。

②うち(ハニホ堂)のブースでは、単価が100円〜300円くらいが中心で、多くの人は500〜900円程度のお買い物をされるんですが、時おりどさっと商品を積み上げて「これ」とまとめ買いされる方がおられるのです。事前に「ほとんど100円単位だしそんなに多く買う人いないだろう」と電卓を持って行かなかったものの私は暗算が苦手なので、そんな時は焦りつつ慎重に何度も計算して…
そのうちの1組の方が、合計額を伝えた時に「えっ」と怪訝な顔をされたのです。
「で、ではもう一度目の前で計算しなおしますね」と数え出した私にお客さんは、「いえいえ、安いなぁと思って驚いただけです」と。ひぇ〜変な汗かいた。

③途中、近所に住む友人が店番をしに来てくれて、ちょっとだけトイレ休憩に出たおり、他のブースを見ようとしたものの通路が人でいっぱいで見渡せず。ブースに戻ろうにもどこだか分からず。まるで宵山の祇園祭のよう(碁盤の目になった通りが黒山の人だかり)だと思いながらちょっとだけ迷子になってしまいました。
自分で自分のブースを簡単に見つけられないってことは、ただの通りすがりの人の目に留まるはずもないわけで、それなのに私のブースに(たまたま、でも、わざわざ、でも)来てくださるお客さんはすごいなぁ、ありがたいなぁとしみじみ思いました。

④夕方ごろだったか、中学の頃の同級生の方がSNS等を見て活動を知って遠方から来てくださいました。何十年ぶりかで、しばらく意味がわからずポカン…
ただ、恐縮やら戸惑いやら感謝やらで何を話してよいやらという以前に、その方が鞄から手土産の「羊羹」を出して来られたので、私は「それってまさかっ」とのけぞってしまいました。
というのは私は重いものが嫌いで。服を買うにもカバンを買うにも旅行するにも荷物を軽くすることばかり考える性分なのです。当然デザインフェスタにも重いものを持ち込まず、持ち帰らなくて良いように作品の数を絞ったり備品を段ボールにしたり、徹底してしまって。結果、先述のように作品の数や種類が足りずに後悔するのですが。
イベントの告知記事などでご来場者や友人向けに「差し入れ辞退」としつこく書いているのもそのためで、そんな私の目の前にまさかの羊羹。久しぶりに会った敬意を払うべき相手に対してつい「なんで羊羹っ」とつい失礼な物言いをしてしまったのでした。
親切心100%の品で、しかもあの名店の高級品なので、本来とてもありがたい話なのに、つい感情が出てしまってすみませんでした。ただ、そんなことほどいい思い出になるものです。話のついでに以前描いた「手荷物が重い!」漫画をどうぞ。

手荷物が重い!①はXに載せているので、もしよかったらトップページから飛んでご覧ください。

⑤そんな風に荷物の重いのが苦手な私は今回特に一人での搬入だったので手荷物を軽くするため、作品の数も絞り、展示に使う備品も出来るだけ省略して軽くしようと努めていたのですが、海外からの方でマッチくじに興味を示したお客さんがおられて、「47種類の絵柄のマッチ箱のなかにマッチ棒とおみくじが入っている、でも柄は選べない」というのを伝える必要があって、サンプルとして持って来ていたものを見せようと中を開けて差し出したら…まさかの空っぽ状態。
空っぽにしたのはもちろん自分で、少しでも荷物を軽くしようと、中のマッチとおみくじを取り出して外側だけをサンプルにしたのですが、それにしても一箱分のマッチ棒+おみくじ一枚の重さなんてたかが知れてるのに、アホです。サンプルなんだから同じ内容のものを用意しとけよ自分。
トホホ顔の私にその方は素敵な笑顔でマッチくじを一つ引いてくださいました。

そんなこんなで、ひっそりしたブースながら、ハラハラドキドキするような出来事が結構あり、あっという間に時間が過ぎてゆき、作品についての課題や印刷ミスなど自分に対する反省はあれど、よい日でした。
ハニホ堂ブース にお立ち寄りいただいてお買い上げくださった皆様、今後の励みになるような優しいお言葉をかけてくださった方、創作のヒントを授けてくださった方々、そして荷物を運んでくださった佐川急便さんと場所と機会を作ってくださったイベント関係者の皆様に感謝します。

【追伸】私はSNSやネット上での社交辞令が苦手で、エゴサーチもしないので愛想なく申し訳ないです(メンションされた投稿は見ました。嬉しかったです!)が、作品を通して言葉を介さずともどこかで誰かと共感したり繋がることができるといいなぁ…と祈るような気持ちでやっているようなところがあります。
実際の私は余計なことを言って誰かをがっかりさせたり必要なことをしなくて人を失望させるなど残念なところが多々あるのですが、今後も作品を通して自由で豊かで社交的に存在できたらと思います。ビバ!ハニホ堂。ビバビバお客様。

ちょっとだけ持っていった『喫茶店のお客さんノート』を何名様か買ってくださったのも嬉しかった!