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デザインフェスタと私(参加後の追記あり)。

まだ日があるので変更があるかもしれませんが、今週末5/20、21(土日)の東京は、晴れ時々雨と、曇りのち晴れのようです。
5/21には昨年私も参加した文学フリマが開催されるそうで、そちらの会場へも多くの方が訪れるでしょうし、各地へ行楽に出かける方も多いでしょうが、私は数年ぶりに東京ビッグサイトの「 DESIGN FESTA vol.57」に出展します。
一応途中でブースを抜けて客としても会場を回るつもりですが、会場が広くて(西&南ホール各1階+4階)全体を見ることは不可能だろうなぁ…

審査がなくて誰でも、ある程度どんな作品でも出せる自由度の高さが魅力のイベントですが、それだけにお客さんの反応はとてもシビアというか、だけどそこで気づきやヒント、次への目標などを得たりして、そういうところも私は好きです。
偶然、通りすがりに足を止めてもらって縁日っぽく場が盛り上がる一瞬が生まれたり、お客さん来ないなぁとポツンとするひと時も含めて、普段の仕事では感じられない生の人の反応に触れることができて面白いんですね。

よく、新幹線に乗る前にお弁当を買おうか迷って、売り場をうろつくんですが、人気なのは、1200〜1400円くらいの牛肉がメインでドーン、というものだったり、副菜はほぼなくて「鯛めし」ドーン、みたいな、何か絶対に自信のあるもので勝負しているものたちなんですね。素材のスター軍団たちは小細工不要、ということか。
一方で、創意工夫ジャンルというのか、「女性に人気!ヘルシー幕の内弁当」みたいのが一方にあって、ものすごく品数が多いんだけどメインが何やらわからない感じ。せっかく凝っていて見た目も綺麗だけど、案外手に取る人が少なかったりして。いっそ480円のミニサンドイッチとかいなり寿司、おにぎり2個などだけを買う人も多かったりして。ちなみに私は「貝めしドーン」orおにぎり、柿の葉寿司、たまにサンドイッチ、て感じ。
博多座にミュージカルなどを見に行くことがあって、幕間に食べるお弁当を1幕開演前に買っておくんですが、そんな時は小さめの幕の内弁当だったりするんですね。ここで食べなきゃ、いつ食べるの、という心理が働くのかもしれません。

さて、デザインフェスタの開催日が近づいて来て、SNS上(特にツイッター)で出展者の方の告知を見る機会が増えて来たのですが、やはり多くの「いいね」などを獲得している方は「牛肉ど真ん中」や「いかめし」みたいな、何かメインの勝負作を持っておられて、それが目を引くようでした。タイムラインで印象的なものは、潔いほどニッチなジャンルだったり、一つの動物にこだわっていたり、ふざけたアイテムを誠実に作っていたり、なんだか徹底しておられて、確かに見ているだけで「へーこんな珍しいものがあるのか、面白いなぁ」とついつい興味を持っているんですね。アイデアの博覧会のようですごいです。

それに比べると、私の場合は幕の内弁当(豪華でもない)方式の出展になりそうです。何がメインで何が「店長のオススメ」かと聞かれたら、「うーん、なんとなく全体的な雰囲気ですかね…」てことになりそうな感じ。
だけど弁当売り場にいろんな価格、種類のものが並んでいるように、自分も売り場の隅っこで、誰かに気付いて手に取ってもらえるような弁当(または軽食、おつまみ)を目指します。
よくお品書き、という投稿を見かけるのですが、数が多いので一部だけ。

しおりやマッチくじ、オリジナルのおみくじ、ポストカードやら缶バッヂなど色々です。

・オススメは、観音経偈(観音経の一部、偈文)を二枚にまとめて絵にして、裏面に解説を載せたA4二枚のペーパー。ブックカバーなどにお使いいただけます。人生の中で遭遇する様々な危機、災難から心身を守るお経ということで、使う前に声に出してもらえたらと思います。

A4ブックカバー二枚セット200円(デザフェス価格)

・新作柄は思い出の風景です。谷口ジローさんの『散歩もの』『歩くひと』という作品が好きで、自分もわりと散歩する方ですが、ある時初めて出かけた街(谷口さんの作品展が開催されていた)の印象を絵にしました。こちらもブックカバーになるA4ペーパーセットです。

A4ブックカバー二枚セット200円(デザフェス価格)

・今回展示のメインになるのは、はにほさん、という自分の分身のようなペンギンで描いた絵日記や4コマ漫画をまとめた冊子かな、というところです。
ただ搬入の関係で軽さ優先&小学生の方にもお買い求めいただきやすい価格にするために薄い紙を選んだため、表紙が薄くなりすぎて中が透ける事態に。見本刷りをする時間がなかったのが残念で自分のポンコツぶりにうなだれているところですが、もともと、そんなようなエピソードが満載の冊子なので「まぁいいか」と。

「はにほさんの生活」初版特別価格700円予定。

最後にブースのご案内ですが、申し込む時に出展内容記入の間違いなどがあり、
「ファッション/雑貨のエリア」ブースになりまして。いや、マッチとかポストカードメインでファッションには何の関係もないけどどうしよ。ということで、木工作家さんとのコラボ作品のアクセサリーやスマホ立てなども若干展示します。

ユーティリティースタンド1400円(デザフェス特別価格で販売予定)。

会場にお越しの方はよかったらお立ち寄りくださいませ。南ホール1階のG-287、角のブースです。

イベント出展間近の心境を綴ったおまけの絵日記です。

【参加後記】
そんなわけで、お正月に思い立って申し込んだ何年ぶりかのデザインフェスタ。無事に終わったので、とり急ぎの感想とお礼のご挨拶を。

当日のブース(部分)

まず何度か出展しているものの、初めての南ホールということで、搬入口までが遠かった。そして自分のブースに到着して感じたのは、「やっぱりSブースは狭いなぁ」ということでした。奥行きが特に。
折りたたみ式のパイプ椅子を借りたのは初めてだけど、机の下には荷物を置いているので、脚が入らなくて、なので横向けに座る感じ。

ただ、後ろのブースの方と気が合うというか、とても感じの良い方でしゃべりやすく、狭い机と机の間に二人でしゃがんで弱音を吐いたり、その時抱えているトラブルとか家族の話だとか、トイレの混雑具合など、ボソボソと話したりしながら学生時代のような気分で過ごすことができました。お隣のブースの方ともお話できて、なんだか今回、ブース運が大吉でした。
後ろのブースの方は人気作家さんのようで、開場後まもなく、ファンの方が詰めかけていたし、お隣さんは会社?関係の方がとにかくたくさん激励に、またはお買い物にこられて賑やかだったので、「わぁー賑わってる!」とびっくりでしたが。

私はというと、開始40分くらいは誰も人が来ない(西館を通ってから南館へ来る人たちが到達するまでは時間がかかる)ものだから、「あーあ。やっぱこうなんだよねぇ、私のブースをまっしぐらに目指してくる人なんていないんだよ」と、イベント参加時恒例の落ち込みタイム。これ、毎度毎度本当に同じように自分の周囲だけが人気ブースで、そのワイワイする声が反響するんですねぇ。賑やかなグループの会話に入れず寝たフリをしていたかつての自分を思い出してしまうというか、なんともいたたまれない感じです。

とはいえ、ポツンとしていたのは冒頭40分ほどで、その後は多くの方が立ち寄って面白がって見て買って笑ってくださって、昨年文学フリマに出た時の反省(たくさん品数を出しているのに一人で対応したので、来てくださった方とほとんど会話をせず、終始バタバタしてしまった。なぜそれを欲しいと思ってくださったのか、興味をどこに持ってくださったのか、対面の機会なのに交流や今後へのヒントをもらうことができなかったこと)は払拭できて、今回はのんびりそれぞれの方と少しずつおしゃべりだとか、説明などもできました。
展示の中には、以前住んでいた奈良きたまち界隈のガイドマップや、福島県相馬市のお土産品にもなっている名所柄のブックカバーも並べていたので、奈良にゆかりのある方と会話がはずんだり、福島にゆかりのある方と野馬追の話ができたり、いつも自信のなさに繋がってしまう統一感のない雑多なブースではあるけれど、その一方で、誰に何が響くかはわからないので、きっかけを多く並べて良かった面もあるのかなと、今回は自分のやり方(幕の内弁当方式)を肯定できました。

唯一残念だったのは、店番を友人に任せて会場を40分ほど回った時に、事前に行きたいと思っていたところへたどり着けなかったり、客として通路を歩いてブースの前を通る時に緊張というか、作家さんの視線を感じてギクシャク(目をそらしてしまう)したり、なんとなく興味はあるけど近づけなかったり、私は客としての経験値が足りないなぁ、「店見知りがやっぱりひどい」と痛感したこと。
あと、これは残念というのではないけど、苦笑いだったのは自分がブースにいない方が、よく売れていたこと(笑)。人あたり、そして営業力って大事なのだなぁ。

「イベント参加は今年これが最後」「デザフェスに参加するのはこれで人生最後」などと参加当日の朝まではのたまっていた私ですが、二日間楽しくて、「何歳になってもこういう趣味があるってのはいいことだなぁ」としみじみしました。
初日の搬入の朝の光景が好きで。年齢も服装も様々な人が巨大なスーツケースやIKEAなどの大きな袋を抱えて会場へ向かっている姿に、「NHKのドキュメント72時間で追いかけて、あの人たちがどんな作品を出してどんな二日間を過ごすか私にも教えて欲しいわぁ」と思ってしまいました。
「あの鞄の中には何が入ってるのだろう」「あの人たちはどういうお仲間なのだろう」
なので、他の人のデザインフェスタへの準備についてや反省、感想などの記事を読むのも好きです。

ご来場いただいた皆さま、色々と助けてくれた皆さま、ありがとうございました。

いろはマッチくじや「おみくじ」の文字に目をとめて近づいてくださる方が多かったです。
 防炎布、そして防炎布ポスターを使いました。

【おまけ】参加の思い出を絵日記にしました。