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砂時計が落ちるまで

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音の日記。メインはピアノ即興日記。まとめ動画はYouTubeにて → https://www.youtube.com/channel/UCjLbPL5sZuwpiix5nXo80… もっと読む
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2020年8月の記事一覧

2020_0830_神様、聞いてください

ここまで来れば 神様が、守ってくれるから きっと 八百万の神様が ひとりくらい 味方になってくれるって 唇を噛み締めて 涙を呑み込んで たまには、許してよ こんな顔でも 生きているの 生きているから 苦しいの 右も左も、もう わからないの ねえ、神様 たまには、守ってよ たまには、許してよ だって、 こんなにも、生きているんだから 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

【まとめ】7月のピアノ日記(3)

このnoteで、 「ピアノ日記」として公開していた、1分〜2分程度のピアノインストをまとめて、動画にしました。 今回は【7月20日〜31日分】を、ひとつの動画にまとめて公開します。 photo by amano yasuhiro (Twitter・note) ※すべての写真提供ありがとうございます!!! ※amanoさんへのお仕事依頼(写真撮影・写真素材レンタルなど)はこちらから ・ピアノ日記の公開日順に並んでいます ・曲目リストのタイトルをクリックすると、掲載時のno

2020_0829_なんでもない日

覚えているよ 夏の、暑い日 「とけちゃいそうだね」と笑い合った ラムネの瓶を、半分こした 太陽に当たって、きらきらしていていた どこへ行くでも なにを話すでもない そういう、 "なんでもない日"が いまでも、 炭酸の泡みたいに 小さく、 僕の中で、はじけている 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p 【model】 ハルナ https://twitter.com/haru__bass_

2020_0828_ひかりの名前

あふれるひかりに、 名前をつけようと思った 名前があれば この先もずっと、 抱えて生きてゆける まぶたの裏の ひかりが、消えてしまっても 名前だけが、最後の魔法みたいに 僕の中に、 住み着いてくれますように 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0827_君を、忘れない

ばかのひとつ覚え みたいに、 繰り返す 思い出す 何度でも 許してしまえば、よかったのだろうか ゆるやかに吹く、風のように 移り変わる、空の色のように 認めてしまえば、よかったのだろうか そう、かんたんには 許せない 許さないから、 繰り返す 思い出す 何度でも 君を、 忘れない 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p 【model】 ハルナ https://twitter.com/haru__bass_

2020_0826_あわ

ぜんぶ、 アイスクリームみたいに とけちゃえばいいのに 夏の、 けだるさも 憂鬱も 未来への不安も ぜんぶぜんぶ、 とけちゃえば、いいのにね 最後にさ、 君と一緒のこの時間だけ 泡みたいに、 残ればいいのに 何度も溢れ出す、泡みたいに やさしいものだけが、 残れば、いいのに 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0825_もう、行かなくちゃ

なつかしい匂いの 空気が ざわめいた気がした それは、 ありきたりの風景で あのときの姿に 出会えたような気がしたのに この匂いの なつかしさの正体を 掴み取ることが、できなくて 少しだけ、立ち尽くした 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0824_ワルツを踊る午後

そりゃあ、もちろん 「さみしいよ」と、わらっていた 忘れたくないよ ずっとここにいたいよ でも、 そうしちゃうとさ 「もっと、さみしくなっちゃうから」と やっぱりきみは、わらっていた 残骸のレクイエムを 軽快なワルツに変えて きみは、旅立ってゆく よく晴れた日の、 午後の出来事だった。 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p 【model】 ハルナ https://twitter.com/haru__bass_

【まとめ】7月のピアノ日記(2)

このnoteで、 「ピアノ日記」として公開していた、1分〜2分程度のピアノインストをまとめて、動画にしました。 今回は【7月11日〜20日分】を、ひとつの動画にまとめて公開します。 photo by amano yasuhiro (Twitter・note) ※すべての写真提供ありがとうございます!!! ※amanoさんへのお仕事依頼(写真撮影・写真素材レンタルなど)はこちらから ・動画は、ピアノ日記の公開日順に並んでいます ・曲目リストのタイトルをクリックすると、掲載

2020_0823_いまは、ここで

音が、聞こえる。 波の音にまざって 心臓の、きしむ音がする 海の匂いにまざって 雨の近づく、匂いがする。 もう少しだけ あと少し 波の音をまとったら だいじょうぶだよ、と 伝える代わりに かえろう、と 僕が言う。 これがいまの、 僕の、精一杯だった。 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p 【model】 ハルナ https://twitter.com/haru__bass_

2020_0822_夕景に託して

僕が、覚えているよ アイスクリームのかたちの雲 むせかえる、夏の匂い 橙が迫りくる、一瞬 だから、 君は、振り返らないで もうしばらくしたら、君に返す だから、 どうか、 いまは、そのまま 僕と君の 視線の先を、信じていて 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0821_それぞれの道

「ねえ、一緒にいってもいい?」 君は立ち止まって いつもと同じように、わらった。 「君が決めなよ」 「決めていいの?」 「君の、人生だから」 まっすぐな瞳だった。 嘘を吐かない人だった。 真摯な生き方は、孤独を背負う自由な後ろ姿だった。 そんなあなたに、憧れた。 「わかった」 答えを告げる前に、君はやっぱり笑っていた。 「相談してくれても、よかったのに」 「自分で決めるのがいいのでしょう?」 「最後にはね。でも、友達だから、相談してくれてもいいよ」 「どうすればいい、なんて言ったら、叱るのでしょう?」 それは相談ではなく、嘆きだと言って。 叱るのでしょう。 「それだけわかっていれば、充分だよ」 満足そうに歩き出す君の後ろ姿は、 やっぱり、憧れたまま。 そうしてわたしも、 いさましく、次の一歩を告げることにした。 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0820_夜が逃げる

夜が逃げてゆく 僕の手が、 届かないところまで 逃げてゆく 夜がとけてゆく 沈みゆき 失われてゆく 夜が、 僕を、 置き去りにする 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p

2020_0819_かすみゆく

ゆらめいでいる かすみゆく、世界が ゆらゆらと 揺れている 深いまばたきも 吐き尽くした息も この場所では、 無意味なのかもしれない ゆらゆらと かすんでゆく 地に着く足だけが いまの僕の たったひとつの、真実だ 【photo】 amano yasuhiro https://note.com/hiro_pic09 https://twitter.com/hiro_57p