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集中投資が惨敗!「賢明なる投資家」グレアムの投資術と比較してみる

これまでの投資法に、集中投資とバイ&ホールドを導入してみた。
これで長期投資家の仲間入り。とはならず、うまくいっていない。
わたしにはまだこの高等戦略は早かったのか……。

バイ&ホールドだったら、もう少し長い目で見なきゃダメでしょ、という話なのだが、それにしてもわたしが選定した銘柄がひとつもうまくいっていないのは想定外だ。
下がったから買い増した面もあるのだけど、根本的な過ちが隠れているなら、早々に見つけ出して修正しなければならない。

なお、少し前のわたしの上位銘柄はこちら。

その後も変動があって、わたしが心配している集中投資銘柄は、「SBIインシュアランス」「クロス・マーケティンググループ」「エクストリーム」だ。
せっかく集中投資したのに、これか……という株価パフォーマンス。
もちろん含み損。

何が失敗なのか、あるいは失敗ではないのか、投資本の名作中の名作と言われるベンジャミン・グレアム先生(※ウォーレン・バフェットの師匠)の「賢明なる投資家」の投資基準に照らし合わせて考えてみたいと思う。

この、あまりにもチープな帯が好き(笑)

【先生の投資基準】
(説明部分はわたしなりに内容をアレンジ。というかほぼ変えてしまっているところもあるので正確に知りたい方は原作を読んでください)

①企業の適切な規模
 小企業は変動を受けやすいので、時価総額1000億円以上がめど

②十分に健全な財務状況
 自己資本比率、流動比率などを見る

③収益の安定性
 過去10年間、赤字を出していないこと

④配当歴
 過去20年間、無配当の年がないこと

⑤収益の伸び
 過去10年において《初めの3年と最後の3年のEPSの平均》を比べて、1/3以上伸びていること

⑥妥当な株価収益率
 《過去3年間の平均収益を使ったPER》が15倍以下であること
 (PER✕PBRが22.5以下ならよい)

⑦妥当な株価純資産倍率
 PBRが1.5倍以下であること(PER✕PBRが22.5以下ならよい)

各数値については、国も時代も違うのである程度アレンジしたほうがよいと思う。

まず、問題の3銘柄とも「①企業の適切な規模」に引っかかっておりますね。小型株投資は続けたいが、閾値を導入したほうがいいかもしれない。
時価総額1000億円はきついですが、少なくとも経営管理の体制を整えられる規模は必要だと思う。

100億円前後が目安かな……。小さいと思うかもしれませんが、時価総額100億円は機関投資家が入ってこれる節目なのでそれなりに美味しいのです。
仮にその基準だと「エクストリーム」が小型すぎるということになります。しかもグロース市場。グロース市場の超小型銘柄は、要注意。

「②十分に健全な財務状況」については、どの銘柄も問題ないのですよね。「クロスマーケ」と「エクストリーム」はキャッシュリッチの部類だし、「SBII」は保険会社なのでわかりにくいですが、格付けは問題なかった。

「③収益の安定性」の基準は厳しい! 10年間赤字なし。それくらいシビアに見なければならないということですね。「クロスマーケ」は赤字の年が2回ありました。今後、1回は許容するとしても、2回はアウトかな……。

「④配当歴」は、10年分の確認ですが、どれも問題なし。※「SBII」の上場後数年は除く

「⑤収益の伸び」
あれ! 上場したばかりで期間は短いけれど、「SBII」のEPSが伸びていない! これは発見だった……。他は問題なし。

「⑥妥当な株価収益率」と「⑦妥当な株価純資産倍率」
「SBII」が15倍を超えておる……。EPSが伸びていないのにいかがなものか。

【結 論】

  • わたしはグロース銘柄の投資でかなりの確率で負けている。理由は主に利益水準が急に変化(悪化)するから。今後、グロース銘柄、かつ時価総額の小さな銘柄には手を出さない。

  • 過去の赤字に厳しい目を向ける。10年間で2回以上赤字がある場合は、投資銘柄としない。

  • 利益の伸びはEPSでも確認する。(PERが高い場合はPEGレシオで妥当性を確認する)※PEGレシオは、PERをEPSの成長率で割ったもの、2以下が割安の目安。

さて、それぞれに問題のあるこの3銘柄が、今後どうなるか乞ご期待!


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