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ぼっち・ざ・ろっく!と四コマ漫画の癒し

最近、アニメシリーズも好みのものがあれば観るようにしている。
1話20分程度というのは、隙間時間を活用している人間にはありがたい。
ここ1年で観て、印象に残っているのは「水星の魔女」とか「推しの子」とか。長きにわたって名作と呼ばれる作品だと思う。

そんな名作ではないのだけど、「ぼっち・ざ・ろっく!」もなかなかよかった。

ずっと友達のいなかった主人公が、バンドを通じて外の世界とつながっていく話。

バンドものの割に、派手さがない。
主人公に都合のよい展開ではあるけれど、温かい目で見ることができた。
原作は、まんがタイム(系)?
四コマか?
好感の持てた理由がわかった気がした。

わたしは、まんがタイム系の四コマ雑誌の愛読者だった時期がある。
「まんがタイムXX」のXXがいろいろあって、月に4冊くらい買っていたと思う。それぞれの発売日を覚えていて、毎回楽しみにしていた。

その愛読者だった時期が、わたしの最も病んでいた時期に重なるのである。
たしか大学生~社会人3年目(?)くらいではないかと思う。
(社会人1年目に、四コマ漫画の人気作家さんとHPを通じてメールのやりとりをした記憶がある!)

なぜハマっていたかというと、病いの中和効果としか考えられない。
病いの峠を越したころから(たぶん!)、読まなくなった。
病いの元凶は、自分の思考。四コマ漫画を読んでいるときだけは、その攻撃から逃れることができた。
四コマ漫画はやさしい。刺激がないと言うこともできるが、ひとを傷つけない。(自我を刺激しないという言い方もできるかもしれない)
ときどき毒はある。だが、絶妙なバランスで計算されているため、他人を傷つけるにはいたらない。人気作家の皆さんが使っている技は、気づきにくいけど、かなり高度だと思う(「あずまんが大王」とか「よつばと!」とかのあの感じ)。
そして、病んでいる人間はだいたい社会のネットワークから切り離されているわけで、時事ネタが多いのもありがたかった。世の中では今こういうものが話題になっていて、こういう反応のコンセンサスになっているのかと。

まんがタイム系+まんがタウン(クレヨンしんちゃんの連載雑誌)が、月4回くらい発売されるのもいい。
月に4度は救いの時間があるわけだ。思考の攻撃によって常時地獄の人間にとっては、言葉どおり本当の救いなのだ。

「ぼっち・ざ・ろっく!」を観て、その原作がまんがタイム系だと知って、ひさしぶりにそんなことを思い出した。
救いなんて大げさなことを言わなくても、また読んでみるのもいいかもしれない。

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