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地方から最難関大に合格するための(長期的)戦略|京大首席


羽です。

こちらに詳しくは書いているのですが、このnoteでは京大総合人間学部首席合格の筆者が、大学入学当初に運営していたブログに載せていた記事を載せ直しています。


今回は「地方から最難関大に合格するには」というテーマです。

というのも、筆者自身が片田舎とは言わないまでも、地方出身です。

田舎と都会には情報格差・教育格差があり、田舎の方が東大・京大・etcのような最難関大学への合格は難しいという話はわりとネットに溢れていますよね。

までも、筆者はそのなかで京大総人に首席で合格できたので、田舎であってもなんとかしようはあるのかなと思います。(ちなみに筆者は塾には行ったことがないので、本当になんとかしたと言えると思います)

その「なんとかする」方法について、筆者も自分なりに考えて頑張ってはいたので、そこをお伝えできればと思います。

頭に入れておくと良いこと

まずは、地方から最難関大学合格を目指すという状況の場合、特に頭に入れておくと良いと思うことを書きます。

自分で戦略を立てることが超重要

1個目は、「自分で戦略を立てることが超重要」ということです。

誰においても戦略を立てて受験勉強に臨むことは大事だと思うのですが、地方の人にとっては特に戦略を立てる重要性が高いと思います。

というのも、都会の最難関大志望者が多い高校・塾に通っている人は、その高校や塾に蓄積されているノウハウによって、勝手にレールを敷いてくれる面が大いにあると思います。なんとなく周りに合わせていれば受かってたというパターンがありえると思います。

地方の人にはそんな環境ほぼないですよね。これが地方から最難関大学を目指すことが不利だと言われる1個の理由かなと思うのですが。

地方ではそういった敷いてくれるレールやテッパンのやり方などがない分、なんとなく周りに合わせて勉強しているのではダメということですよね。(いつまでに何を終わらせる、この時期は何を重点的に取り組む)みたいな戦略を立てて合格に向けて何をしていくのかということを自分でよく考えることが大事ということだと思います。

その意味で「自分で戦略を立てることが超重要」ということを挙げました。

「これじゃあ明らかに都会の方が有利じゃないか」と思うかもしれませんが、そんなことは無いと思います。よく考えて戦略を意識しながら取り組んむと、敷かれてるレールに乗っかってなんとなく取り組むだけでは得られない「強み」が出てくるので。

ライバルは中高一貫校・都会の塾生

2個目が、「ライバルは中高一貫校・都会の塾生」ということです。

さっき書いた「戦略を立てる」上では、戦う相手がどういう人達かの意識が大事だと思います。相手をきちんと想定した上で、そういった人達にどうやって肩を並べ、追い越していくのかという視点は重要ですよね。

最難関大学を目指す場合、競うことになるライバルは超進学校・中高一貫校・都会の塾生というような人達ですよね。こういった人達には「とにかく先取りをしている」「周りのレベルがめちゃくちゃ高い」というような特徴が挙げられると思います。

一方地方の人ですと、先取りがめちゃくちゃ進んでいたり、周りのレベルが高かったりすることはあんまり無いと思います。

この条件・相手の特徴を踏まえて、「ライバルは中高一貫校・都会の塾生」を頭に入れて自分の戦略を立てることが大事かなと思います。

筆者の戦略

ということで、先ほど紹介したことを頭に入れて筆者は勉強していたわけなので、筆者が実際にどんな戦略で勉強していたかを5つ紹介しようと思います。

ただ、さっき書いたとおり自分で戦略を立てることが大事なので、最後は自分で考えて、どれくらい参考にするとか決めてくださいね。

暗記を早めに終わらせる

1つ目の戦略は「暗記を早めに終わらせる」ことです。

暗記は高校生誰もが面倒くさがりがちで、なかなかやりたがらない人が多いものだなあ、と筆者は思っています。実際に受験期になっても覚え終わっておらず、焦って覚えている人は多かった記憶があります。

それは超進学校・中高一貫校の人達にとっても同じなのではないかと筆者は考えてました。面倒くさいものは面倒くさいから、意外と暗記物が高3になってからも覚束ない人は多いのでは無いかなあと。

そうであれば、高1・高2の時期から暗記を終わらせておけば、周りが暗記をしている高3の時期に自分は演習などに時間を使えて差がつけられるはずだ、ということで暗記を早め早めに取り組みました。

英単語・古文単語・英文法・古典文法などの学校で配られた単語帳・参考書の内容は、高1でほぼ全て覚える、高2で復習して完全に覚えるというようなペースで暗記を進めました。暗記が高3開始時でほぼ終わっていたので本当に気持ちが楽で、余裕が生まれました。

「最難関大学を目指す場合は先取りをしろ!」という風によく言う人がいますが、筆者はぜんぜんオススメしないです。先取りは自力ではかなり大変なので(特に理系科目)。しかも、どれだけ先取りしても超進学校・中高一貫校のペースに勝てるわけでは無いので、結局後ろから追いかけていくだけになっちゃうのではないか?と思います。

一方暗記は、自力で取り組みやすい(そもそも自力で取り組むもの)ですし、早く覚えたら確実にリードが取れるものだと思います。地方勢にとっては、先取りよりも暗記の方が有効な戦略では無いかなと筆者は思ってます。

目標を高くする

次の戦略は(もうメンタル的なものですが)「目標を高くすること」です。

受験勉強でも模試でもなんでも、自分が達成したいと思う目標があった場合、それよりも一段階上の目標を掲げてみるということですね。

例えば、筆者は京都大学総合人間学部志望でしたが、目標としては京都大学医学部医学科を目指していました。他にも模試で偏差値〇〇くらいを目指しているのであれば、目標としてはそれ+5くらいの偏差値を設定するとか。

目標を設定して、それに向かっていく場合、目標に近づいて来たとき、ノビがちょっとずつ緩くなってしまうような危険性があると思います。本当の志望を目標にしてしまうと、そこに達するギリギリのところでノビが止まってしまうのでは無いかと思ってしまって怖いんですよね。

一方、一段階上の高い目標を設定してそれに向かっていく場合、その高い目標にはギリギリ届かないかもしれないけど、そこより一段階下の自分が本当に達成したいと思っている目標は余裕で越えてるという状態を狙っていました。

あとは、都会の環境だと周りにレベルの高い人が多いですから、自然と自分の目標も高くなったり、目標を下げたくなくなったりする効果もあると思います。地方では、あえて目標を高くすることを意識すると、それに近い効果が得られるのかなあと思います。

毎単元ごとに完成度を高める

3つ目の戦略は「毎単元ごとに完成度を高める」ことです。

これは先ほど書いた、先取りについての考え方にも繋がってくるのですが、地方から最難関大学を目指す場合は変に先取りをするよりも、復習に重きを置いた方が良いかなと筆者は思ってます。

学校の進度がかなり遅い(例えば、高1で数Ⅱに入らなかった)場合は先取りが必要にはなると思いますが、そうでなければ先取りはやっぱリスクが大きいです。

先取りはなかなか難しいですし、それを高校の授業と並行してやろうとすると、どっちも中途半端になって、どちらも上手くいかなくなるリスクがあると思います。

それよりは、先取りは断念して、授業が終わるごとに毎単元を完璧にして、進度はゆっくりだけれども1個1個の完成度を高くして積み上げていくやり方が確実かなと思います。

「そしたら中高一貫・超進学校の人に大きく差をつけられる!」と思うかもしれませんが、そんなこと無い気がします。

例えば進度の速い中高一貫校ですと、高1で高校範囲がほぼ終わるなんて話を聞いたりもしますが、そこで生徒達が内容が完璧になっているわけが無いと思います。(もちろん、一部完璧に出来ている人もいるとは思いますが)

そこの生徒達も、進度は速かったけれども、完成度はあんまり高くなくて、結局高2以降に復習をしながら、完成度を高めていくと思います。

中高一貫の人達は内容を二周くらいしながら完璧にするけど、地方の人間はゆっくりだけれども一周で完璧にするという風にすれば、結局足並みは揃うと思ってます。

そんな風に考えて、筆者はほとんど先取りをせず(暗記は別)、学校の授業ペースの進度でOKだから復習をしっかりして、毎単元を完璧(できれば応用問題も解けるくらい)にするという戦略で勉強していました。

解説を読む力を鍛える

4つ目の戦略は「解説を読む力を鍛える」ことです。

地方の人間にとっては、参考書などを活用した自習は絶対に避けられないものになると思います。もちろん学校の授業は大事ですが、最難関大学を目指す場合には、学校の授業だけでは補いきれない部分を参考書などで補って勉強していく必要がありますよね。

そのときに重要になってくるのは、いかに解説を読んで内容を理解できるかだと思います。最近はYouTubeなどの解説動画も増えてきましたが、それでも参考書の解説という「文章」を自力で理解しないといけない時は必ずありますよね。

受験期に入試問題集・過去問などを解くとき、解説を短時間でスムーズに理解できれば、問題演習の効率・吸収量もかなり変わってくると思います。

超進学校の人・中高一貫校の人などは周りに聞ける人が多いから解説読めなくてもなんとかなるかもしれませんが、地方勢はなかなかその機会に恵まれにくいですよね。

そういったことを踏まえて、筆者は早いうちから解説を読む力を鍛えておきました。例えば、解けなかった問題があったとき、人に聞く前に時間をとって解説をしっかり読んで、まずは自力で理解しようと挑戦する、とか。

筆者自身は高1・高2のうちから自力での理解を心がけていたので、高3のときは解説さえあればだいたいの問題は(解説動画や人に頼らなくても)OKという状態に持ってこれてました。

解説読むのはしんどいですけど、後々を考えると鍛えておきたい力なのかなあと思います。

最初は先生の言うことを聞く

5つ目の戦略は「最初は先生の言うことを聞く」ということです。

地方の学校ってネットでは「自称進学校」みたいな、地方の学校の言うことは当てにならない、先生の言うことは無視しろ、みたいな過激な意見があったりしますよね。でも、そんなこと無いと思います。

もちろん明らかに変なこともあると思います。でも、流石に入学当初の高校1年生に比べたら長年指導している先生達の方がまだ良い方法を知っていると思います。流石に。

最初は謙虚に先生の指導に従って、よく考えてから自己流を出して行くことが大事だと思います。先生達が言うような普通のやり方をやって、それをちゃんと理解した上で、自分がもっと合うと思うような方法に切り替えていく、まさに「守破離」です。

先生達が教えてくれるやり方では安定してヒットを打てる、自己流のやり方では三振かホームラン、みたいなもんだと思います。先生達の方法をまずは受け入れて試してみて、三振の確率を下げた上で、自己流のものに取り組むことが大事だと思います。

僕は自己流の勉強法でミスったーーーとがっかりしたことはほぼ無いんですが、それはまずはある意味学校の言いなりにやってみてたからかなと思ってます。

目標維持にオススメなこと

勉強に向き合う上での具体的な戦略は上で紹介しましたが、あとはそうやって立てた戦略をちゃんと実行できるのかという問題もありますよね。

地方勢にとっては最難関大を目指す仲間が身近に多くはおらず、周りに合わせるなんてこともしやすい訳ではないですから、本当に自分で自分を管理して進めなければいけないですよね。

そういったモチベーション維持の方法的なものを最後に挙げます。

勉強垢を作る

1つ目はTwitterなどで「勉強垢」を作ることです。

勉強垢は自分の勉強の様子などを報告したりするアカウントのことで(適当な説明すいません)、身近にはいない自分と似た境遇の人達をTwitter上で多く見つけることができると思います。

そういった人達を見つけることができれば、仲間としてライバルとして、お互いに切磋琢磨することができるのではないかと思います。

筆者は高校時代この「勉強垢」という存在は知らなかったのですが、大学に入ってから勉強垢を知りました。同じ境遇の人と繋がることができるというのは、たいへん心強いものですし、勉強垢を作ってみるのは良い試みなのかなあと思ってます。

ただ、勉強の様子を報告して応援して貰うということ自体が目的化してしまうと本末転倒ですよね。これは普通にSNSを使うときの注意と同じようなもんですが、本来の目的を見失ってしまわないようには気をつけてた方が良いですよね。(例えば、毎日のように1日の勉強タイムラプスを挙げまくったりしちゃうのは、ちょっと目的がズレ始めてしまっているんじゃないかと心配に思ったり、、)

study plus を活用

2つ目は、study plusを活用することです。

study plusは勉強時間を記録することができるアプリで、教科ごとに勉強時間を記録できたり、グラフで視覚的に記録を確認することもできます。

また、軽いSNSのようにも使えて、他の人と繋がったり、他の人の勉強記録から刺激を受けたりもしやすいです。

study plusは筆者が本当に感謝しているツールです。高2の終わりにこのアプリを知って、そこから受験が終わるまでずっと使い倒しました。このアプリのおかげで本当に刺激になったし、やる気にもなりました。

自分の勉強としっかり向き合う機会にもなりますし、何より周りからの刺激が凄かったので、このアプリを活用していくことは(もう地方勢かどうかとかも関係なく)非常にオススメです。

まとめ

今回は、「地方から最難関大に合格するには」というテーマの記事でした。

地方から最難関大学を目指すというのは確かにハンデを感じる点は多いかもしれませんが、それを乗り越えるためには人一倍勉強しなければいけないというよりかは、人一倍よく考えないといけないということだと思ってます。

よく考えて作戦を立てれば、あとは自分で頑張るだけです。気持ちさえあれば、都会の人・超進学校の人達より苦労しなければいけないなんて事はないかなと思います。

つまりは自分で考えること、気持ち・姿勢を維持することが大事なんだと思います。結局これが一番大変なのかもしれませんが、これを乗り越えた人は純粋に凄くカッコイイはず。

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