Molecular detection and characterization of foodborne bacteria: Recent progresses and remaining challenges

https://ift.onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/1541-4337.13153

世界の食料需要は、気候変動や食料安全保障をめぐる課題とともに、今後数年間増加すると予想されます。それに伴い、食品安全リスク、特に細菌性病原体に関連するリスクも増加する可能性があります。このため、食品分野では、この課題に対応するためのイノベーションが必要です。ここでは、食品環境におけるさまざまな食中毒菌の監視システムに導入可能な分子技術の最近の進歩について説明します。まず、ポリメラーゼ連鎖反応（PCR）ベースの技術とループ媒介等温増幅法（LAMP）を中心に、核酸ベースの検出に関する最新情報を提供します。また、食中毒菌の新規遺伝子マーカーや、マルチプレックスPCR、液滴デジタルPCRの進展についても解説しています。次のセクションでは、CRISPR-Cas9、CRISPR-Cas12a、CRISPR-Cas13aなどのCRISPR-associated (Cas) protein systemsの開発について、食品由来病原体の感度と特異性を高めるツールとして概観している。最後のセクションでは、疫学的な監視から、ゲノムワイド関連研究や機械学習による細菌の表現型形質のモデルベースの予測まで、食中毒菌の正確な特徴付けのための全ゲノムシーケンスの利用について説明します。