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BioBridge: Bridging Biomedical Foundation Models via Knowledge Graph

1 本研究の学術的背景は、大量のラベルなしデータを活用して広範なタスクで優れたパフォーマンスを発揮する「基盤モデル」の存在です。しかし、生物医学領域で開発された基盤モデルは、主に単一のモダリティ(例えば、タンパク質の配列、小分子の構造、臨床データなど)に対して独立して訓練され、使用されています。このような単一モダリティの基盤モデルの限界を克服するための学術的「問い」が本研究の核心です。

2 本研究の目的は、単一モダリティの基盤モデルを橋渡しすることで、マルチモーダルな振る舞いを確立する新しい学習フレームワーク「BioBRIDGE」を提案することです。学術的な独自性と創造性は、知識グラフを利用して一つの単一モダリティの基盤モデルと別の基盤モデルとの間の変換を学習し、その過程で基盤モデル自体の微調整を必要としないというアプローチにあります。

3 本研究の着想は、マルチモ��ダルデータを訓練に導入することで基盤モデルのパフォーマンスが向上するという事実から来ています。しかし、これを2つ以上のモダリティに拡大すると、計算コストやデータ不足という問題が生じます。これに対して、本研究では、単一モダリティの基盤モデルを固定し、それらを橋渡しする方法を学習するBioBRIDGEを提案しています。

4 本研究では、BioBRIDGEが、クロスモーダル検索タスクにおいて最良のベースラインの知識グラフ埋め込み方法を平均で約76.3%上回ることを実証しました。また、BioBRIDGEが未見のモダリティや関係に対して一般化する能力を持つこと、さらに、生物医学のマルチモーダルな質問応答を支援し、新薬の生成を促進する一般的な検索ツールとして機能することも示しました。

5 本研究の有効性は、BioBRIDGEが訓練された知識グラフに存在しないノードや関係に対しても、監督されたベースラインと同等のパフォーマンスを発揮することで検証しました。

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