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CMAUP database update 2024: extended functional and association information of useful plants for biomedical research

https://academic.oup.com/nar/advance-article/doi/10.1093/nar/gkad921/7332076?login=false

1 本研究の学術的背景,研究課題の核心をなす学術的「問い」は?
この研究の学術的背景は、植物を利用したバイオメディカル研究において、個々の植物の集合的な活動やそれに関連する臨床効果や疾患との関連性を理解することの重要性です。この研究の核心的な学術的な問いは、既存のデータベースに補完する情報を提供するために、CMAUPデータベースの大規模なアップデートを行ったことです。

2 本研究の目的及び学術的独自性と創造性は?
本研究の目的は、CMAUPデータベースをアップデートすることで、個々の植物の集合的な活動やそれに関連する臨床効果、および疾患との関連性に関する情報を提供することです。また、アップデートによって追加された情報により、より広範な化学成分、植物、ターゲット、疾患、経路、遺伝子オントロジー、疾患オントロジーの情報が提供されるようになりました。この研究の学術的な独自性と創造性は、以前のバージョンと比べて大幅なデータの拡充、クリニカルトライアルや薬物開発に関する情報の追加、植物と人間の疾患の関連性の解明などにあります。

3 本研究の着想に至った経緯や,関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは?
本研究は、植物を利用した医学的研究のためのデータベースにおける新たな情報の提供を目指しています。これには、関連する疾患や治療法の情報、薬物開発に関する情報などが含まれます。国内外の関連研究動向としては、HIT、HERB、TCMPG、SuperTCM、YaTCM、TCM-IDなどのデータベースがありますが、CMAUPデータベースはこれらのデータベースと比較して、より広範な情報を提供することを目指しています。

4 本研究で何をどのように,どこまで明らかにした?
本研究では、具体的には以下の7つのグループの新しいデータを追加し、既存のデータを大幅に拡充しました。

  1. 5765個の個々の植物の1152のターゲットと重なる人のトランスクリプトーム変化

  2. 691のクリニカルトライアルでの185個の個々の植物の臨床情報

  3. 承認済みまたはクリニカルトライアルの薬物に開発された代謝物を持つ4694の薬用植物の薬物開発情報

  4. 4つの情報源からの植物と人間の疾患の関連性

  5. 植物の系統樹での各植物の位置情報

  6. 3949の植物のDNAバーコード

  7. 植物成分の予測される経口生物利用度

また、データの拡充により、60222の化学成分、7865の植物、758のターゲット、1399の疾患、238のKEGGヒト経路、3013の遺伝子オントロジー、1203の疾患オントロジーがカバーされるようになりました。

5 本研究の有効性はどのように検証した?
この英文では、本研究の有効性については具体的に触れられていません。しかし、本研究が提供する情報により、機能的に有用な植物の集合的な活動やそれに関連する疾患の効果、薬物開発情報、疾患との関連性などに関する知識が広がることで、植物を利用した医学的研究や新たな治療法の開発に貢献できる可能性があります。

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