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Extracting higher-conductivity designs for solid polymer electrolytes by quantum-inspired annealing

1. 本研究の学術的背景,研究課題の核心をなす学術的「問い」は?
エネルギー関連デバイスの材料において、データ駆動型の最適構造探索は注目されています。しかし、材料特性の予測精度が不十分であることや、候補構造の大きな探索空間があることから、この方法はまだ困難であります。

2. 本研究の目的及び学術的独自性と創造性は?
本研究では、材料に対して量子アニーリングを応用することで、データ傾向分析システムを提案しています。このシステムは、ハイブリッド決定木と2次回帰アルゴリズムを用いて学習し、電解質材料と固体状態リチウムイオン電池の構成要素としての固体高分子電解質を実験的に評価しています。システムでは、探索可能な構造空間が広範囲にわたる場合でも、Fujitsu Digital Annealerという特殊なハードウェアを使った理想的な解を探索することができます。

3. 本研究の着想に至った経緯や,関連する国内外の研究動向と本研究の位置づけは?
近年、データ駆動型材料設計が注目され、材料の最適構造の探索において、量子アニーリングを応用した先行研究が数多く行われています。本研究では、ハイブリッド決定木と2次回帰アルゴリズムを用いた学習を提案し、デジタルアニーラーを利用することで、膨大な探索空間での最適化を可能にしました。

4. 本研究で何をどのように,どこまで明らかにした?
本研究では、材料に対し量子アニーリングを用いて、データ傾向分析によるシステムを提案し、フジツワデジタルアニーラーを利用して電解質材料の構造を最適化する手法を提案しました。また、材料選定に重要な役割を果たす結晶構造に関する特性を解析し、固体高分子電解質を開発するための実験材料の評価を行いました。

5. 本研究の有効性はどのように検証した?
本研究では、材料に対して新たな量子アニーリングベースの探索手法を提案し、実際に実験に基づいたデータを用いてシステムの妥当性を検証しました。材料の最適化に成功したことで、エネルギー関連デバイスの材料探索を加速化することができます。

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