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元教師から一言001: GW明けに辞めようと思ったら(新米教師の皆さんへ)

元高校教師をしていたHandKです。はじめまして。

少し自己紹介をします。

私は今はちっちゃな商社で働いています。教師だった頃は、英語を担当しながら、担任をし部活動顧問をし、進路指導担当をし、また私立だったので、広報もしておりました。

月〜土まで16コマほど持ち、担任をし、部活や他のことも担当し、年間で1日まるっと休めたのはお正月前後の5日間くらいで、あとは全部部活動に消えていきました。ちなみに、全く興味のない、上から押し付けられた部活でした(笑)。滅びろ部活動。

結局、顧問制度に嫌気がさし、また休みがなさすぎて体力的にも精神的にも辛く、実際に教職以外でも自分の英語が使えるのかどうかが気になり転職しました。何度か転職を繰り返しましたが(この話もまた今度書きたいなぁ)、まぁまぁやっております。教師時代より年収は減りましたが、そのぶん残業が一切なく、土日祝日がっつり休め、有給もがっつり取れています。

自己紹介は軽くそこまでにしておいて、今日は、教師を辞めて数年経っての4月、新しく教師になった方に伝えたいことがいくつかあるのでnoteを書いています。

今回のテーマは、「GW明けに辞めようと思ったら」についてです。

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怒涛の一ヶ月だったと思います。新社会人として、学校を職場に選んだ方々、いま何を感じているでしょうか?GWに入り、おそらくようやく少しだけ肩の力を抜くことができているのではないでしょうか?

今日までに家に帰って泣いた人はどれくらいいるのでしょう?

一般的な企業で働き始めた新社会人の方々もそうかもしれませんが、教師として働き始めた22歳前後の皆さん、ようやく一ヶ月終わりましたね。疲れたでしょう、とにかく自分を褒めてあげましょう。

数十人もの人間の前に立って、毎日毎日教える立場としてよく頑張りました!そんなこと、4月になるまでそんなに経験したことなかったでしょう。

最初は足が竦んだでしょう。声も震えたかもしれません。生徒の前に立っていられなくて、思わず机間巡視をした時、自分の板書を見て酷すぎて落ち込んだ人もいたかもしれません。生徒が全くやる気を持ってくれず、椅子から立ち上がり騒いだり、隣の友人とずっとペチャクチャ喋ったり、「トイレいってきま〜す!」といって何人も一緒に教室から出ていってチャイムがなるすれすれに戻って来たり。

…いえ、もしかしたらそんなことはまったくなく、生徒はやる気に溢れ、自分のいうことを熱心に聞き、寝てしまう子は一人もおらず、音読を促すと大きな声が返って来て…なんて幸せいっぱいな人もいるかもしれません。

とにかく、最初から担任を持つなんてそうそうないとは思いますが、それでもイベントがたっぷりな4月です。色々と目まぐるしく終わったのでしょうね。

朝は5時に起き、帰りは23時。食事は全部コンビニ。食べれればいい方。

洗濯物がたまり、シャツを買い足す。

そんな感じでとても忙しい月だった人が多いはずです。


だから、GW明けに、どっと疲れてもう嫌だ、もう無理だ、自分は教師に向いていない。と思って辞めてしまう方々がたくさんいます。


個人的にはそれもアリだと思いますが(各自自己責任ですが)、それでも教師になるために必死に頑張った人たちには、せめて1年間くらいは経験してから本当に自分が教師に向いていないかどうかを判断して欲しいのです。その時に無理だったら転職すればいいと思います。

なんでそんなことを言うのかというと、辞めた私がもう一回戻りたいと思ってしまっているからです。すごく嫌な思いをしたのにもかかわらず。

私は専修免許を持っています。教師になることが自分の夢で、生徒に英語の楽しさを伝えることが私の一番やりたいことでした。英語が苦手な生徒と向き合って、様々な手法を試し、一緒に成長したいと強く思っていました。それが、私の夢だったのです。だから色々と研究もしたし留学もしました。教師になれた時に、ものすごく嬉しかったことを覚えています。

だけど、実際に教師になってみたら、そうやって生徒と向き合う時間はほとんどなく、日々の授業は毎日毎日同じことの繰り返しになり、時間は部活動や問題児に割かれていきました。

そして疲れ切って辞めました。

でも、本当はもっと授業を工夫したかったし、色々な楽しさを生徒に教えてあげたかった。自分が貯めてきた英語の知識を全部渡してさらに英語を楽しんでもらいたかった。それに、もっともっとたくさん生徒と向き合いたかった。生徒が悩んでいたら話を聞いて、どうにかして選択肢を作り、いい方向へと導きたかった。

そんな「したかった」後悔がずっとあります。

あと数年たち、なんとか部活制度が無くなってくれていたらまたぜひ戻りたいと思っていますが、どうでしょう。歳も歳だし、もう難しそうです。挑戦はしますが。

だけど、この後悔はすごく辛くて。同じ様な境遇になるのはわかっているので、自分を押しとどめていますが、すごく、戻りたいんです。教師に。

私がいたのは、少し荒れている学校で、生徒はわんぱくでした。ーーーいや、ただのクソガキもいました。私のスカートのチャックを開けたり、1時間ずっと私の悪口をいってくるような生徒もいました。暴力を振るってくる生徒もいました。

でも、向き合って、一人の人間として話すと、彼らは実に単純で、すぐにその内面が見えました。だって、子供ですもん、生まれてまだ16〜18年でしょ?日本で暮らしてる以上、そんな年齢できちんと話しても闇がある子ってそうそういないです。経験値が浅い。浅すぎる。これは彼らをバカにしてるんじゃなくて、ただ現実を言っているだけです。

複雑な家庭、環境がすべての原因です、元から悪い子なんてそうそういないです。理由があります。だからこそ、話をする機会さえ持てれば、すぐに内面が見えてくる。うまくいけば、誰よりも信頼してくれる様にすらできます。

だからと言ってなんでも許すのは間違いです。なんでも許してたら結局ただの自己中に育ちます、人間ってそうじゃないですか。

ーーー中には、本当に劣悪な環境にいたり、自分と全く異なる価値観で育っている生徒がいたりで、荒れている学校やあれている生徒をひとくくりにまとめることは決してできませんが。

少し話がずれました。

とにかく、私は戻りたいと思ってしまっています。だから、今、教師を目指して来てようやくなれたのに、くじけそうな人がいたら、あともう少しだけ続けて見てください。やめるのはいつでもできると思います。

よく教師は一般企業では働けない、とか言われてますがあれは嘘です。考えて見てください、毎日三時間程度数十人の前でプレゼンできてるんだから、その度胸があればなんだってできます。教師になるまでに試験もパスしてるんだから、能力だって高いはずですし、気性も真面目な方が多いはずです。

それに今は転職市場が熱いらしいですから。いつだって転職できます。きっと。


だから、今辞めたいと泣いている方がいたら。

とりあえず、食べたいものを食べて、睡眠を何よりも重要視し、自分の健康に気をつけた上で、あと少しだけやってみてください。とりあえず半年だけでも、いつ辞めてもいいやと考えながら、自分のやってみたい授業をたくさん挑戦してみてください。

生徒に伝えたいことがあればなんでも伝えてみてください。

上から言われたことでおかしいと思ったら、反発してみてください。あなたが辞めたら彼らだって少しは困ります。教育現場は人を簡単に補給できません。途中からならなおのこと。

だからいつ辞めてもいいんだぞ前提で、自分の理想をもう少しだけ追い続けてみてください。教師は、死んだ目をしていていいものではありません。熱意に溢れているべきです。

それで、もうだめだ、もう限界だってなったら、無理せず辞めてください。

やりたかった理想を全部試してからなら私の様に後悔はしないはずです。

応援しています。

羨ましいと思う気持ちも含めて、応援しています。


少し休んで、もう少し色々やってみてください。

泣いたら拭いて、他の方法を考えて、もう一度やってみましょう!

大丈夫、教員がブラックだってこと、最近ようやくみんな気付き始めたから。転職する際にやってみたら「超絶ブラックでやめました」って言えば、みんな納得するから(笑)少なくとも私は毎回そう納得されました。


辛いことも多いけどさ、なりたかった憧れの「先生」だよ。

どうせやめるなら、憧れてた「先生」を試してからやめませんか?

無理はしないでいいからさ。


…なんだか、色々ごちゃごちゃになっちゃったなぁ。でも私は友達少なくて(笑)教師なりたての頃、すごく辛くて、4月なんてほとんど毎日家に帰ったら泣いてたから、当時の私みたいな人がまだもしいたなら、辛さをわかった上で何か言ってもらいたかったから。今日のnoteは、そういうあなたに。















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