見出し画像

スポーツビジネスで活躍する24人をハンドボール観戦に招待したら、濃厚過ぎるUGCが発生した話


Jリーグやプロ野球などの屋外競技に続いて、9月5日にフットサルFリーグが開幕。BリーグやVリーグも開幕の準備が進んでいて、室内競技も少しずつ日常に歩み始めています。

そして、日本ハンドボールリーグ(JHL)も8月29日に開幕しました。3月のプレーオフまでシーズンが続く中、無観客や延期が決まっている試合もありますが、一ファンとして、無事開幕してくれて安心しています。運営のみなさん、選手やチームスタッフのみなさんには大感謝ですね。



ということで今回は、JHL藤沢大会を観に行きました!
いつもならボク一人の観戦体験をnoteにまとめているところですが、今回はスポーツビジネススクール「MSBS」の同期生を招待させていただきました。

学長の満田さんをはじめ、Jクラブ、オリパラ組織委員会、スポーツテック企業、代理店、メディア、クリエイターetc…。スポーツ業界で活躍されている方々24名にお越しいただきました。みなさん大半がハンドボール初観戦だったようです。

ハンドボールの試合にスポーツビジネスに精通される方が大勢集まる機会もなかなか無いので、みなさんには観戦中に感じたことを「#MSBSハンドボール」のタグをつけてSNSに投稿していただきました。

すると、予想以上に濃厚なUGCが発生しました(嬉しい!!!!)。今回のnoteでは、「#MSBSハンドボール」の投稿をまとめて、今後のハンドボール発展のヒントを探したいと思います。ハンドボール関係者は必読ですよ。


_____________


スポーツの観戦体験は会場にいる時間だけではなくて、移動時間やチケットを購入する瞬間、試合後のSNS発信など全てがエンタメになりますよね。ファン同士の会話は意外と面白いので、ボクもスポーツ観戦するときは周りの声に集中しています(笑)。

若干待たせてしまいました(笑)。このツイートを見て、会場時間より早く来ていただいた方でも楽しめる場所であったり、体験が作れるといいなと思いました。どのスポーツでも、入場列で待機するだけになることが多いと思うので…。スマホゲームとか作れたら面白そう。

ボクもそうなんですが、会場に到着&入場した瞬間ってSNSに投稿したくなりますよね。コート周りの装飾や光の加減がいい感じに映えると、初めて来た方も喜んで投稿してくれるんだろうなぁ。

紙のチケットもUGCに繋がりますよね。今は電子化が進んでいるけど、イケてる紙のチケットが手元にあれば、ボクはSNSに投稿しちゃいます。ラグビーW杯のチケットデザインなんかは典型的ですよね。

パンフレットはかなり好評でした!選手のSNSアカウントへ誘導できるのはかなりイケてると思います。「カッコいい!」と思った選手を調べる手間なくフォローできるのは、ファンとしてはありがたいですよね。

間違いなく最年少です(笑)。小さいお子さん連れの方にも楽しんでもらえるように、ベビーカーのまま観戦できる席とかあってもいいのかな~と思いました。

学長のスローオフツイート。写真を見ればわかると思いますが、観客と席がめちゃくちゃ近いんです。「近さ」がもたらす競技の迫力は、ハンドボールの大きな武器だと思っています。

さすがのビジネス観点です(笑)。琉球コラソンは沖縄に根付いたクラブチームで、地元の企業を中心に多くのスポンサーに支えられている背景があります。

つかさず同期生から補足があるのもMSBSの素晴らしいところ!ジークスター東京はフューチャーグループを母体とするチームなので、グループ内の子会社をユニスポンサーとしています。それぞれのチーム事情がユニにも垣間見れますね。

大好評だったのが現地観戦中に実況解説が聞けるアプリ、「GayaR」。元日本代表・東俊介さんの解説がわかりやすく、かつコミカルなので、初心者でも楽しく試合を観ていただけたと思います。

特にハンドボールはルールがわかりづらく試合展開も早いので、パンフレットのルール解説を目で見るより耳で聞けたほうがいいですよね。TVドラマの副音声のように使えば、コアなファンにも楽しんでもらえると思います。


得点機会の多さや試合展開の早さは魅力ですが、ディフェンスのファールの取り方やシュートまでの戦術など、人口密度の高いコートの中で非常に奥深い駆け引きが行われています。マンチェスターシティのペップ・グアルディオラ監督もハンドボールの戦術を参考にしていると言われています。

そんなことは置いておいて、迫力を楽しんでくれればそれいいんです!!

琉球vs東京の試合は最後の最後に東京がペナルティースローを沈めて、22-22の引き分け。こんなに白熱する試合は珍しいので、MSBSのみなさんはツイてますね。

うすきさんからは「ファンになりました!」宣言と、コラソンのキャップを購入いただきました(ありがとうございます!)。いい試合のあとはグッズが欲しくなりますよね。

アリーナスポーツと音響の相性は抜群だと思うので、試合を盛り上げるときにも効果的に使いたいところです。つまるところ「スポーツがなくても会場にいるだけで楽しい」みたいな環境が作れれば勝ちだと思っています。

選曲については、大会運営サイドの三輪さんからコメントが↓↓

音楽からブランディングしていくのも面白いですね。「湘南の音楽」があるように「ハンドボールの音楽」があると、ファンも楽しめそうですね!

完全にボクの偏見です。異論は認めます。

最前列だと、手を伸ばせば選手に触れるくらいの近さです(触っちゃだめですよ)。

小さいお子さんとのスポーツ観戦は大変ですよね…。会場内に託児所があったり、子どもと遊びながらモニターで試合観戦できるスペースなど、ファミリーでも楽しめるアリーナを作りたいですね。

2試合目は点差が開いてしまいましたが、両チームとも随所に好プレーを魅せてくれて、こちらも見応えのある試合となりました。やはり見慣れないスポーツだからか、初めての方々には印象に残る観戦になったようです!

学長の満田さんからもお褒めの言葉を…!

目で見る迫力だけでなく、身体がぶつかる音や選手たちの声など、トップレベルの競技の「音」を間近で聞けることも、魅力の一つですね。

今回はコロナ禍の対応でしたが、普段のリーグでは試合後にサイン会があったり、普通のファンでも簡単に選手と話すことができます。コートとの距離だけではなく選手との距離が近いことも、ハンドボール特有の素晴らしい文化だと思っています。

みなさん仰っていた課題は物販について。ハンドボールはユニなどのグッズを身に着けて観戦に行く文化がハンドボールにはありません。というのも、そもそも販売されていないことが多いです。

チームとしてMDに注力するには収益と手間の面でリスクがあるのかもしれませんが、初観戦のうすきさんがコラソンのキャップを購入してくれたように、売れるポイントは必ずあると思うので、今後に期待ですね。

これもMD関係ですね。ファンの観戦体験を意識したグッズだったり会場の動線を作れると、かなり強いですよね。

「松ヤニに触りたい」は初めて聞きました(笑)。確かにハンドボールにしかない体験なので、コンテンツになり得るかも…?

「空気と時間の共有」、まさにその通りですよね。運営、チーム、ファンが一体となった空気を作ることで、初めて観戦に来た人も魅力的に感じてくれるんじゃないかと思います。

自分の座る椅子の下に当たり券がついていたらグッズが当たるというハーフタイムイベント。当選したらSNSに投稿したくなりますよね。グッズは次の観戦へのフックにもなると思うので、こういう機会は意外と重要だと思いました。

グッズによっては「ナニコレ…。」という感想も聞いたので、余りもの感がないようなセレクトをしないといけませんね。

実はハンドボール経験者のかげやまさん。ボクもそうなんですが、経験者でもJHLを生観戦することは多くありません。初観戦者へのアプローチも大切ですが、ハンドに関わったことがある人を会場に呼ぶ施策も必要だな~と感じました。

残念ながら会場には来れませんでしたが、チケットを手配いただいた小坂さん。24人も集まったのは、間違いなく小坂さんの熱量のおかげです。

女性ファンが多いというのは大きな武器ですよね。選手たちもカッコよくてファンサービス抜群なので、どんどん推しを見つけてもらって、ハンドボールのファンになってほしいところです。スポンサー巻き込んだミスターコンとかも面白いかも…?

アリーナで観れたら…というのは間違いないですね。サッカーも陸上トラック付きのスタジアムと専スタでは、観戦体験の満足度が全然違いますもんね。


フォトグラファーならではの感想ありがとうございます!オフィシャルのカメラは基本的にゴール横で撮影しますが、確かにコートサイドはあまり見ないですね。

ジャンプシュートや身体接触の画はとっても映えると思うので、いろんな角度から魅力を伝えられるようにしたいですね。

試合展開が速くて目が離せないのは良いところでもあるんですが、意外と視覚的な余裕がないんですよね。なので、GayaRなどの聴覚的なコンテンツはもっと増やしていきたいところです。

初観戦を楽しんでいただけて何よりです!

次の日はパデルを体験しました(笑)。ボクもそうなんですが、新しいものに触れるのはとてもワクワクするんですよね。今はあまり知らせていない、「マイナースポーツ」と言われることは、まだまだ多くの人をワクワクさせることができる武器だと、本気で思っています。

1点を奪うために、190cm近い男が相手のコンタクトを受けながらゴールに飛び込んでいくのはラグビーに近いものがあるかもしれませんね。実はハンドボールのフェイントはラグビーのステップに近いものがあるので、そのあたりのコラボもできそうだな~と思っています。

熊谷でも開催してほしい…!

DEMOさんにはたくさん写真を撮っていただきました!(初観戦でこんな写真撮れるのなんて、さすが過ぎます…!)

身体のぶつかり合いやジャンプなどのフィジカル要素に加えて、スピンシュートやトリッキーなパスなど、結構「華麗」な面もあるんですよね。何回も観戦していると、その魅力にも気づいてくるはずです。

ユニフォームとスポンサーロゴの色合いがマッチしているとカッコいいですよね。今回のジークスター東京やJリーグの東京ヴェルディは一貫性があって、会場に着ていきたくなるユニフォームだと思います。

サッカーを見慣れている方だと、まさにハンドボールは5レーンですよね(笑)。狭い局面でのグループ戦術などはサッカーにも通ずる面もあるので、お互いの戦術クラスター同士で対談企画をしたら結構面白いと思っています。

「マーケティングも」がハンドボール界の長年の課題です。競技としての魅力はみなさんの反応を見ても十分あると思うので、ハンドボールという商品の売り方や、いかにコンテンツ化できるかに尽きると思います。


_________


今回MSBSの同期生24名にお越しいただきましたが、みなさんに「ハンドボール面白い!」と言っていただけて、一人のハンドボールファンとしても嬉しかったです!ありがとうございました!

また、それぞれの専門分野の視点から様々なご意見をいただいて、課題はたくさんあると感じました。「ヒト・モノ・カネ」が無いことを理由にはしたくないので、今後も色々と学ばせていただきたいです。


「一度観たらハマるから」というのは、ハンドボール初観戦の人を誘う常套句です。観戦した人は「ハンド面白いね!」と言ってくれるのですが、そこから継続的に会場に足を運んだり、試合配信を観ることはほとんどありません。ここは目を瞑ってはいけない部分だと思います。面白いんだけど、ハマってないんです。

新しい人を連れてくる地道な活動はめちゃくちゃ大事です。でも、100人誘って5人しかファンにならないより、50人ファンになってくれたほうがいいに決まっているじゃないですか。そこの努力をサボれば、マイナースポーツの発展なんて一生無理だと思っています。

こんなこと言って何もやらないのはダサいの極みなので、ボク自身色々とチャレンジしていきたいと思っています。坂が路頭に迷っていたら、ぜひ助けてあげてください。


大会運営のみなさん、コロナ禍のイレギュラー対応の中、素晴らしい会場を用意してくださってありがとうございました!当初はチケットが売れ行きが怪しくて責任者が死にそうになっていましたが、たくさんの人たちがスタンドに座る姿を見て、安心しました。ますます藤沢の街が好きになりました。ぜひまた藤沢で開催してください!

意味のある文章と感じていただけたなら、とても嬉しいです。サポートはお気持ちだと思って、ありがたく頂戴します。食後のデザート、もしくはスポーツ観戦の交通費に使わせていただきます。