見出し画像

 こんにちは、大阪大学歯学部1年の水船 輝です。
 最近ニュースなどで、「入管法改正」の話題をよく見かけます。ほかにも、人が生きていく中で起こる様々な事件や事故に対処するために、様々な種類の法律が定められています。その中でも特に、私は「日本国憲法」に関する授業を履修しています。そこで、この授業の担当教員である国際公共政策研究科の安藤由香里先生にインタビューを行いました。先生の研究や海外でのご経験について興味深いお話をたくさんお伺いすることができましたので、その内容をご紹介します。


まず、研究内容についてご紹介をお願いします。

私の専門は国際人権法で、特に難民とか、移民の法的保護について研究しています。最近は、今国会で議論されている入管法改正案について特に関心を持っています。


研究を始めたきっかけは何ですか?

大学を卒業してすぐにエジプトに留学したときに(エチオピア人とエリトリア人の)難民と一緒にアパートをシェアしたんです。その時から難民についてもっと知りたいなと思って。その時は語学留学だったのですが、帰ってきて研究を始めました。


難民の方との会話で何か感じられたことがあったのですか?

彼らは徒歩で自分の国から逃げてきたんです。多分何日もかけて…。もしかしたら一か月とか逃げてきて、そのお話を聞いてすごい人達だなと。そのあとに、エチオピアとエリトリアが戦争してたんだけど、それが終わって住民投票をして、エリトリアがエチオピアから独立した。その時に、やっと彼らも久しぶりに自分の国に帰れると思って、私も彼らについていった。そこで、エリトリアとエチオピアで旅をしたんだけど、その時に「彼らの人生ってすごいな」って思って、それで難民のことを勉強したいなって思うようになりました。


研究をしていてよかったと思う瞬間はありますか?

自分がやってきたことが誰かの役に立った時ですかね。


これからの目標はありますか?

私の今の目標は、最高裁の判決を変えることです。最高裁の判決って一回出るとずっとそればかり踏襲される。でも、その最高裁判決自体が間違っているので、それを変えるっていうのが今の目標です。

今まで行った国で一番生活水準が低かった国はありますか?

例えば、エチオピアはすごくて、すごい高級ホテルか、すごい安いホテルかしかなかった。その高級ホテルは、その当時で1万5千円とかで、安いところはもう100円。その二つの選択肢しかなくて、間とかがなかった。しょうがないから100円のホテルに泊まったんだけど、そしたらダニと南京虫とがもうすごくって。南京虫ってとにかくかゆい。皮膚があったまったりすると特にかゆい。それが私の中で一番しんどかった時かも(笑)。


そういう国はどうしたら経済格差がなくなると思いますか?

まずひとつは国がどれくらいできるかだよね。やっぱり国がある程度介入しないと経済格差って変わらないと思う。でも、経済格差が大きいところって、国があんまりそういうことしてなくて、社会保障があんまりなってないとか。だから、もっと経済格差をなくしていくためには、国がもうちょっと生活保障をするとか、経済的なことをバックアップするとか。でも、大前提として平和じゃないとだめ。だって外国の投資だって、そんな国がひっくり変えるようなところに外国の会社って行かない。だから、まず大前提として平和が必要なんだけど、よくあるのはそういう国って平和じゃない。そうすると海外の投資家もそんな怖いところリスクがありすぎて、投資しない。そうすると経済回らない。だからすごい貧しいっていう構図だったかな、当時のエチオピアは。



学生時代にやっておくべきことはありますか?

まず英語。英語はできないと損する。だって情報取れないもん。日本語だけの情報ってすごい遅い。ニュースだって英語で読めないと、日本語になってからのニュースじゃ遅いし、あとやっぱりコミュニケーションとるのだって英語が共通語になっているので、相手が日本語を話せないとコミュニケーション取れないって残念だと思う。だからやっぱり英語は本気でやった方がいいと思う。あとは学生の時に実習が始まる前に旅行に行った方がいいと思う。


旅行するのにおすすめの国はありますか?

ベトナム。今、ベトナム人が日本でとっても増えてると思う。留学生もそうだし技能実習生とかあと特定技能とかも。だから、今後たぶん日本とベトナムのつながりはもっともっと強くなる。あとベトナムって料理おいしいし、関空から5時間ちょっとで行ける。そんなに遠くないし安全。


最後に、法を学ぶことの面白さは何ですか?

なんでもルールがないと物事ってうまくいかないんじゃないかなって思う。そういうのを知ってるとすごい得するけど、知らないと損するというのが残念だと思う。やっぱり知ってたら、いろんなことで、ああ、こういうことができるんだな、こういうことができないんだなっていうのがわかるっていうのがすごい面白いんじゃないかな。


インタビューを終えて

留学のご経験から研究を始められたことを聞き、様々な場所に行って、自分の目で世界を見て知ることが大切なのかもしれないなと思いました。ベトナムにもぜひ行ってみたいと思いました!

最後になりますが、お忙しい中インタビューを引き受けてくださった安藤先生、貴重なお時間をありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?