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絵を描くことの何が好きか+イラストメイキング。

久々オリジナル。

お正月にアップする予定だったイラスト。
年号、挨拶文を消す。

あんな事が起きてしまったので、何が大吉かと思い、一度下げた。

このところすっかりオタクの落書帳と化している当noteであるが、そもそもは道具(板タブ)に慣れるためにキャラクターをお借りしたのだった。
ネタが降り止まず、オリジナルはすっかりご無沙汰に。
まぁ、自分が楽しむためのイラスト制作なので、開き直って今の流れに身を任せている。

月一でオリジナルを描ければ…と思うも、三月に一枚になりそうだ。
いや、もっとか…?

キャラクターものは単純に仕上げる楽しみがあるし、恰好良いあのコのあんな姿が見たいという単純なワクワクがある。
オリジナルの方は、この世の法則に縛られないから描くのが楽しい。
あらぬ所から腕が何本も生えようが、空間が潰れていようが、状況がナゾだろうがお構いなし。

画面の中は究極に自由だ。


と、これだけ書いても、何の足しにもならないので、美術系の学校を出た者の視点で書く。

外側から見るだに、美大=絵上手いだろうが、全くそんなことはない。
専攻科による。

また、科によって、訓練される物の見方、表現方法が大きく異なる。
光を描くか、影を描くか、くらい。
私立と国公立でも求められるものが違う。
皆が皆、一定のレベルに達してはいない。

絵の勉強をするときには、どういう視点・表現方法の人に習うか(あるいは本を手に取るか)は結構重要だと思う。
うーん……。
何と説明すればいいか。
見えてくる影をただ追っているか、光と影を利用して対象そのものを描いているか、かな。
(前者は写真のような絵のこと。
 私の受けた教育だと、「見えた物を見えたまま描く」はNGだった。
 だから何?の一言で講評は終了。)
根本にそういった差があることを知っているか否かで、平面上に対象を再構築していく面白さ、描き易さが違ってくるんじゃないかにゃ~。


何を云っているのか伝わらないな…と思うので、鶯丸に登場してもらう。
普段何を意識して描いているか。

メイキング。
注意:ここから長いです。

↑完成図。
新しいペンツールのお試し絵でもある。
線はラスター。
直しを前提としたベクターより、気持ち丁寧になる。

2影まで入れたところ。
(完成図からレイヤーを消して遡っているので、線画は修正済み。
 実際は塗りながら都度直す。)

1影はエアブラシツールで全体に大きな立体感を作るかんじ。
2影はブラシツールでザックリ影を置き、「肌塗り水彩」でビャービャーにそれを伸ばして全体感を決めていく。
(ベースが濃い色なら光を置く)

↑を念頭に置いて、それを強調するために形、質を出すように加筆。

色塗り完成。これはこれでいい気もするけれど……ね。
白背景ならアリやもしれないが、髭切のイラストに合わせたかったし、何より鶯丸が暗がりでひっそり待っているのも……。きゃっ。
ゴホンッ。
えーと……うん、そんなわけで背景に色を入れる。
少し間を置いて見ると、手と花の黒線の強さが引っ掛かる。
したがって色トレス。

↑を意識。
全体の位置関係を調整するために必要な作業。
線の表情自体が気に入っている場合はそのままでもいいけれど、同じ色の単調な線は空間を潰す原因になる。

柔らかい印象になった。
見せる範囲を絞りたいので、乗算や覆い焼きカラーなどを使って微調整。
花の立体感を出し、目を光らせる。
手の明るさを下げ、予定したイメージに寄せていく。

以上で完成。

塗るというより、らしく見える位置に色・形を置く、収めていくかんじ。
光と影はそれをやり易くするための便利なツール。


所要時間は……どれくらいだろう。
大体の流れ↓
土曜:マルッと趣味に使っていい日にして、線画を仕上げる。
日曜:前日の進捗状況と塗りの多さ如何で午前中は制作に時間を割くことも。
月曜:ここで下塗りが終われば後は楽。
火曜~:仕上げに向けた色塗り+その次の回の下絵。
隙間時間に細切れ作業なので、トータルでどれくらい掛かっているかは、分からないなぁ。
手の入れ所の整理と、使い勝手の良いツールのお陰で、描くごとにスピードアップしている気がする。
ちびっこ絵はサクサク進むので平日にちゃちゃっと終わらせる。

ただ、以前に記したとおり、創作にばかり余暇を割けなくなってしまったので、今後はどうなることやら。
前回は、髭切の線画がサラッと終わったし、鶯丸は甲冑(?)を抜きにしたから期日に間に合った。


だがしかし。
長々書いたけれど、実は私の専攻は平面ではありません。
途中まで絵画系に居たけれど、色々あって浪人中にあっさり転科。
すぐに絵を手放せたのは、スキルアップは楽しいし絵を見るのは好きでも、絵画として描きたい対象が無いという致命的な問題があったから。
大学に入った頃には絵を描くこと自体がすっかり嫌になっており、院まで含めた6年間で描いたのは課題のクロッキーのみ。
クロッキーじゃないか。とりあえず100枚紙埋めろって宿題だったか。

こんなの。枚数稼ぎでアホ絵ばっかり。

アクリルガッシュをペインティングナイフで色紙に塗りつけ、その形を活かして黒のペンで落書き。(よく残っていたなぁ…)
で?ってかんじ。


今、
「推しが足りない~!
ぷぎ~!
明石が見たいんだよぉぉ~。
福島~~~~~!(最近2推しに福島が定着しつつある)
………よし!DIYするか。」
と思いついてウラッと絵が描けるのは受験時代に培った基礎の賜物。

もっとも、過去に自分がアップした絵をうっかり振り返って、
「ぬはっ!やっちまった!直したい…!」
なんて悶えるのはしょっちゅうだが、恥は掻き捨てで乗り切る。
人間後悔してこそ成長するものだ。


次回は、刀剣乱舞ネタものに戻ります。