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恋模様

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恋模様 儚さ
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2023年4月の記事一覧

【詩】雨のち晴れ

日差しが 雨の匂いを通り抜け 雫をきらきらと揺らしている 目に映った眩しさが 爽やかに心を吹き抜ける 彷徨う心の 白い霧 迷う想いの 厚い霧 流れて薄れて見えたのは やっぱり暖かいあなたの言葉 やっぱり優しいあなたの笑顔 心を少し背伸びして 青空が見えたなら また笑ってくれますか

【詩】また一つ

凛とした風に 少し甘えて 散った花びらの中 一瞬を思う また一つ 季節を背中で見送って 忘れられない後姿を 待っている また一つ 季節を背中で見送って 戻らない時を 待っている

【詩】空に願う

今日の笑顔の青空を 触ってみたくて 手を伸ばす あなたの髪を 撫でたような 満たされた風が 過ぎてゆく どうしていますか 今はただ 一人ではないことを願う そう思えるようになれた春 知らない誰かが あなたの心を照らす日を 今は空に願うだけ

【詩】街路樹

街路樹の花が 風に踊って咲誇り 陽に映えて花盛り 時までも色に染まり 鮮やかに経って行く 心を残すあの頃に 惹かれたままの私では 今を生きる花達は やるせないほど眩しくて 刻まれる時の流れは 切ないほどに早すぎて 途方にくれながら 目を細めて見つめている