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夕暮れ~夜

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夕暮れ~夜 思いにふける
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2024年1月の記事一覧

【詩】片想い

静かな夜は長い夜 部屋に漂う沈黙が 隠したはずの 小さな声を拾っては 想いを形にしてしまう 届けられない温もりに 零れた涙が流れ込み 想いを溶かそうとするけれど 夜はまだまだ続くばかり 一晩中 尽きない時間と 尽きない想いに 私が私に驚くばかり 募る想いに 驚くばかり

【詩】月の涙

みぞれに空が滲んでいる 白い雪を濡らすのは 照るはずだったの月の涙 冷たさよりも切なさが 私を忘れた私を覆う 泣いていいのだと 泣いて見せる 涙は心が詰まったもの 流れて初めて重さに気付く 軽くなった心から 感情が流れ出す 私が溢れ出す もうしばらく月に濡れていたい

【詩】夜の雲

夜の雲が 街明かりに照らされて 空を白く描いている 一つ二つと数えては 想いが連なり夜に舞う 一つ二つと流れては 届かぬ想いが夜に揺れる 今日も長い夜だとしても 私が私を見つめれば 迷い道には迷わない 想う自由は私のもの そっと心に力を入れて 目を瞑る