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届ける一箱につめる幸福量の最大化


コロナ禍で飲食店、百貨店への農産物の物流がにぶくなっています。 

 他方、お籠り需要など生産者から直接消費者の方に商品を届けるインターネットショッピングは伸びていて、農業経営を支える一つの販路となりつつありました。ありました... 

ただ、コロナ禍から2年経ち、いつまでコロナが続くかわからない不安もあり消費者の方の財布のヒモもかたくなり始めています。 

 更に産直サービスの「ポケットマルシェ」さんを例に出すと 商品数は5万品にもの数になりました。競合も増え、無数の商品のなかから選んでもらうのは至難の業となりました。 

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全国の競合の農家さんと戦うには、熊本には大きなデメリットがあります。 

 大消費地の関東に農産物を宅配で送るには段ボール60cmサイズ果物が2kg程度だと1370円、段ボール80cmサイズ果物が5kg程度だと1590円の送料がかかります。

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 農産物の商品写真や説明文をいかに工夫しても消費者の方のはじめての購入に1000円を越える送料は敷居が高すぎます。

 熊本の農産物は美味しくて、「一度食べてもらえばわかるのに」

また、消費者の方の視点に立ってみます。 

 これまで農産物を買う際は、実際の店舗に行き 少量の試食をすることができました。  食べてみて、自分の口に合うようであれば買うという安心感がありました。 インターネットショッピングにおいては、その試食もなく、またたまたま美味しいものに出会ったとは言え、次に買う商品もまた美味しいものかわからず、連続して良い商品に出会えるとは限りません。 

 ハナウタカジツの原体験として、自らがSNSで発信することの大切さは感じていますが、ハナウタカジツを知った方がいかにしてSNSで口コミしてくれるかも欠かせない要素だと思っています。

 生産者の発信に加えて、他者の後押し。 

 ハナウタカジツのインスタグラムにおいて、#ハナウタカジツの口コミは2200件を越えています。

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この口コミの数から、安心感を得て、購入につながっていることも多くあります。

 このことからも、今後 インターネット販売をしていくなかで、他者から応援してもらうことが販売の攻略法だと確信しました。 

 そして、最大の応援者は「農家さん」です。

   同じ農家が太鼓判を押す農産物ほど、後押しになることは間違いありません。 

 昨年のお正月ギフトに1枚の紙を入れました。

石川県の友達のお米農家さんがコロナ禍でお米があまっていて、なんとかできないものかと困っていました。 ハナウタカジツも影響力のあるインフルエンサーではないので、SNS発信で応援しても微力です。ただ、お正月ギフトにお米をオススメする紙を入れることはできると思い、手書きの走り書きではありましたが同梱しました。

農家のオススメ農家さんに共感いただき、オススメの輪も広がっています。

 農産物をお届けする際、段ボールには若干の隙間があります。 これを有効に活用できるのではとハッと気付きました。 友達の農家さんに、ハナウタカジツのきんかんをある程度まとめて送り、その農家さんがお客さまに農産物を送るときに、きんかんも少し入れてもらうことにしました。 

どんなに少量でも、きんかんだけを送ろうとすると、前述したように送料がかかってしまいます。このやり方は、試食に対して送料がその都度かからない大きな発見でした。 その後、きんかんを同梱してもらうだけでなく、コロナ禍で一時 販路が不安だった熊本の南関町で竹のお箸を作っている「ヤマチク」さんのお箸をハナウタカジツの果物の箱に同梱することもはじめました。 果物は届いてから2.3日もすれば食べてしまい、目の前から消えてしまいますが、毎食の食事のなか ヤマチクさんのお箸に触れることで一瞬でもハナウタカジツのことを思い出してもらえるかもしれず、他業種との方のコラボも今後期待できそうです。

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 はじめに「全国の競合の農家さんと戦う」と表現しました。 ただ、1件の農家が点としてメッセージを伝えるには限界があり、そこには消費者の方や同じ生産者、はたまた他業種の方が一丸となり、点と点が面になって、メッセージを伝えていくことで「届ける一箱につめる幸福量の最大化」となっていくと思います。

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