あの相当小さな頃に歩いた永遠につづくように流れる『細い川』はまだあるのだろうか。名前も知らない川の隣りをずっと母と歩いていて。明るいうちに最寄り駅から、ずっと歩いていたのに、やがて日が暮れて暗くなって、蛍が飛び始めた。生まれてはじめて見た蛍だった。

つづく

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