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第9回 ターミネーター初天神

前回、。(まる)のイラストを初めて見た時は、「わぁお」って、口にしてしまいました。笑
半七にグイグイ迫るお花ちゃんもいいですが、シャイなお花ちゃんにもキュンってなりました。
そして、まつげ
古典ではありえない描写ですが、キャピ♪キャピ♪感や若い女性のテレが伝わってきました(^^)

次回の。(まる)のイラストは、12月3日(木)に公開予定です。

今回の伝言ゲームのテーマは、三遊亭ふう丈さんの演じた「ターミネーター初天神」です。

○落語会
ワンコイン寄席
会場:連雀亭「天災」の回と同じ連雀亭。
今回は新作落語、古典落語、講談をたった500円で楽しめる、とってもお得な会でした。
連雀亭の良さの一つは、様々なジャンルをお値打ち価格で楽しめること(^^)v

○演者、演目
三遊亭ふう丈 ターミネーター初天神(新作落語)
柳家小太郎 夢八
田辺いちか 長門守木村重成の最期

○ゲームのテーマとした演目
三遊亭ふう丈 ターミネーター初天神(新作落語)

概要
古典落語の『初天神』の世界へターミネーターがやって来て、父親から息子を奪い取り初天神参りに出かける爆笑系の物語。

このターミネーターの使命は古典落語を駆逐すること。一方、古典落語を守る目的のターミネーターもこの世界に送り込まれている。つまり、落語界における新作派と古典派の争いがテーマだ!
(落語界の内輪ネタになるが、ターミネーターそれぞれの識別名は必聴♬)

映画『ターミネーター』の見所の一つはダイナミックなアクションだが、本作では新作派と古典派のターミネーターのゆるくコミカルなたたかいが見所になっている。

また、古典落語の『初天神』はませた子供と大人気ない父親のコミカルな親子関係が見所。
(1月25日が初天神の縁日、年が明けると聴ける機会が増えそうです。)

噺のテーマに関わるネーミング、かつ広く多くの人に知られているキャラクターを自在に操った噺。
そんなアイディアと創作力を持った人の噺が面白くない訳がない!

(天神様へ向かう道中の親子の会話)
父親:言うことを聞かないと川に投げ入れるぞ。川には河童がいて襲われるぞ!

子供:おとっつぁん、河童はほんとにいるの?ねぇいるの?

この会話の後、ターミネーターに川へ突き落とされたおとっつぁんは河童に襲われる。

噺の中のギャグ(クスグリ)も面白い!


近年はコンプライアンスや衛生面のイメージが悪いため、ウケない古典落語のエピソードを新作派ターミネーターが揶揄するのもサイコー!


しかし、この新作派ターミネーター、古典落語の筋は変えない。揶揄するエピソードも、よく聞けば古典派の落語家さんの苦悩を代弁しているように聞こえる。

結局、新作派も古典派もない!
全力で目の前の高座を楽しむことが大事
と再確認できた一席でした。

○まとめ
・ただただ楽しい爆笑噺。
・【驚き】複雑なストーリーにも関わらず、聴き手にわかりやすく、面白く伝える噺の組み立てと高座。
・【テーマ】結局、新作落語と古典落語を対決させることで、落語界の魅力を伝える噺になっていた。

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