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間近に迫った韓国の旧正月


今年の旧正月は2月1日だ。毎年、旧正月の帰省シーズンになると高速道路が混み、韓国KBSのトップニュースは高速道路情報になることが多い。韓国語で旧正月を설날(ソルラル)という。旧正月は三日間連休になるので、帰省する人が多い。コロナ禍のため、2年ぐらい帰省できないでいる人も多い。今年の帰省客はどのくらいになるのか、韓国当局は旧正月に感染が拡大するのではないかと気を揉んでいる。一時期、旧正月を廃止し、韓国も諸外国のように洋暦だけで生活しようと考え、政府主導で旧正月を廃止したことがあったが世論の強い反発を受け、旧正月が復活したという歴史がある。論理的にはカレンダーは全て洋暦なのに、旧正月にこだわる理由はないと思うが長年の文化が鶴の一声でなくなるわけがないだろう。

洋暦の正月も年度が切り替わるという意味でお祝いの雰囲気はあるが、本当のお正月はやはり、旧正月ソルラルである。ソルともいうが、ソルの語源は「改る、新しくなる」ということらしい。ラルは元々ナルが音韻変化したもので「日』を意味する。つまりソルラルは「年が改まる日」のことである。一族が実家に集まり、先祖を祀り、正月の食べ物であるトックを食べ、年長者に新年の挨拶をし、子どもたちはお年玉をもらう。正月に行う遊びにユンノリというのがある。双六の様な遊びである。「トックを食べた」は歳を一歳取るという意味にもなる。

男の子は凧揚げ、女の子はハンボク(韓国の伝統衣装)を着てノルティギというシーソーのような板に乗って遊ぶ。都会ではあまり見られない情景ではあるが、ソウルから少し離れた郊外に出れば見ることができる旧正月の伝統的な風景だ。

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