シングルベッド
久しぶりに実家のシングルベッドで眠ります。
おー、ちょうどいいサイズ感。
こうやって眠りにつくまで、
がちゃがちゃしたの思いをシングルベッドの中で何回も整理整頓していたな。
…と、感傷的になってしまいました。
思い返せば、シングルベッドと私は13年のお付き合い。
10歳のとき、金沢に引っ越しをしたタイミングで、シングルベッドがお部屋にやってきました。
それまで家族でお布団を並べて寝ていた私。
寝る前にマジカルバナナやしりとりをしたり、ライトで影絵をするのがだいすきだったので、
部屋で一人で寝ると聞いたときはめちゃくちゃ不安定に。
ちょっと恥ずかしいのですが…
しばらくのあいだ、母親にシングルベッドでいっしょに寝てもらうということをしてもらいました。
とりあえず、ベッドで寝ることに慣れろ!そんなことを父から言われた気がします。
あの時の私は『お母さんとふたりで寝るのにちょうどいいサイズ』と思っていたシングルベッド。
いつから『1人で寝るのにちょうどいい』と思ったんだろう。
中学生のとき、福山雅治のオールナイトニッポン、藤井隆のオールナイトニッポンを聴いていたのはシングルベッドの中でした。
おじいちゃんが使っていた片耳のイヤホンを真似して買って夜中に聞いていたな。
シングルベッドのなかで、メール読まれるかどきどきして、弾き語りに癒されて寝落ちしたり、くすくす笑ったり。
あのシングルベッドのなかは、エンタメがつまったお楽しみ空間でした。
高校生になって、ベッドは私の涙をたくさん流す場所になりました。
好きな人ができて、どうしたらいいのかわからず涙が出たり。
大学受験を控えているときは、焦りと不安の気持ちがいっぱいで全く眠れずたくさん寝相を変えてみたり。
『私はどこの大学に行きたいんだろう』と涙がでました。
涙、涙、ほんとにたくさん泣いた場所です。
大学生のときは、音楽をベッドのなかで聴きまくって夜更かし。
ラブソングがだいすきだった私は、たくさんのラブソングを音楽プレーヤーに詰め込んで、歌詞をなぞってその世界に没入。
自分の気持ちとフィットするとおいおいと涙を流し。
とくにaiko楽曲では何度も泣きました。
社会人になり、
一人暮らしをはじめて買ったシングルベッド。
仕事がうまくいかなくてモヤモヤしたり悔し泣きをしたり、あした緊張するな〜とずっと天井を見つめて眠れなかったり。
深夜2時半に起きていた時は、夜7時にNHKのニュース7を見ながらベッドに入る生活。
あの時わたしの身体を支えてくれたのはあのベッドだったな。
だいすきな家族が亡くなった夜は、
絶望感のせいなのか、ベッドのなかがなかなか暖まらない感じがしてほんとうに冷たい時間でした。
新しい生活になり、セミダブルで眠る日々だったので
寝転んだ感じの大きさがなんだか懐かしくて
いろんなことを思い出してしまった。
実家のシングルベッド、良いベッドマットレスだったんだな…。
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