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浄化の旅inフィジー

先日、フィジーで旅をしていた時に
ある不思議な男性に出会った。

彼はいわゆる、"いろんなもの"が視える、
23年の間に出会ったきた人たちのなかでも
初めてのタイプ。

そして彼に、突然こんなことを言われた。

たくさん傷ついてきたんだね
まずは自分を癒さないと

ついさっき出会ったばかりで
私自身のことはほぼなにも話してないのに…
やっぱり不思議だ。

「割と幸せにのんびり生きてきたほうだけどな?」と
"考える頭"とは対照的に

不思議と、私の胸の奥はギュッと熱くなり、
涙腺がグッとゆるまる。

彼のもつ言葉には不思議な力があって、
私の心の奥底にずっしりと響いた。

こんなにも深く、「言葉」が自分の胸に響いたのは久しぶりだった。
彼の言葉を通して、自分と深く繋がるような感覚。

そして彼から”私の傷”についていくつか質問をされると、
堰を切るように涙が溢れてきた
正直、自分でも驚いた。理由はよくわからなかった。

魂が、自分の思考や身体を超えた瞬間だった。

癒えてない傷がある

それから、溢れてきた涙の意味を辿ることにした。

そして私は「癒えてない傷」があることに気づいた。

ずっと見えないように蓋をしていた、たくさんの傷たち。
"面倒くさい"と思って、向き合ってこなかった傷たち。

でも本当は”あの時から”
劣等感人と繋がることへの恐怖、が
時々顔を出してくることにも気がついていて。

だから私は、過去の経験と向き合うことにした。

※ここから下の文章は、フィジーにいた時にスマホにメモしたことを
コピペしているので(少しだけ編集済)、文言が少し変かもしれませんが
ご了承ください🙏

心理的安全性の高いコミュニティで育った幼少期時代

幼稚園~小学生までは本当に幸せいっぱいに生きていた。

北海道の大自然に囲まれながら、時にはお姉ちゃん的存在として
時には妹的存在として。

家族からはもちろん、年下の子からも、
年上の子からも、先生からも
地域のお母さんお父さんおばあちゃんおじいちゃん
からも、たっぷりの愛情を受けていた。

村全体が私のことを知ってくれている
という安心感とともにのんびり育つ事ができた。

だから、自分の存在価値なんて疑うことは一切なく
世界に圧倒的な信頼を置いていた。

(ちなみに、小学校の全校生徒は10人。同級生はたった1人。
超少人数の学校!)

居場所を確保するのに必死だった中学時代

私の住んでいた地域には、中学校がないので小学校卒業後は
隣町の中学校に通うことに。

隣町の中学に入った時から、常に集団行動を意識するようになった。
たった一人で、13年間も幼馴染の人達のコミュニティに
飛び込んだからだ。(隣町の中学校も小さく、クラスは17人ほど)

田舎特有の濃い血の繋がりがあるなか、
隣町からきた、しかもヤマギキという謎の団体にいた私は、
よそ者意外何者でもなかった。

(ヤマギシについては、また別の投稿で)

だから、自分の居場所を作るのに必死だった。
自分の居場所を守るために、他人を傷つけることもあった。
本当に最低なことをしたけど、
そのくらいに必死だったのだと思う。

居場所がなくなる事=世界の終わりだった。
なぜならそこが私の世界のほぼ全てだったから。

ずっと私は、私にそこに『存在していい理由』を
必死で証明しようとしていたのかもしれない。

初めて向けられた嫌悪の感情

中1の夏、クラスに馴染み始めた頃。

ある時、国語の授業中、後ろに座っていた当時の友達に

Sが、"花野が教室に存在するだけで嫌"って言ってたよ

と、突然言われた。

生まれて初めて、誰かが私に対して嫌悪の感情を抱いていることを知った。

それまで一瞬たりとも自分の存在価値を疑ってこなかった私にとって、
ものすごく衝撃的な瞬間だった。

それから、私の中にずっと消えない深い傷が残った。
生まれて初めて、自分の存在自体を否定された経験だったから。

今思えば、そんな言葉跳ね返せば良かったのだけど、
そんな術を身につけずに育った私は
その言葉を丸ごと、むき出しの心で受け止めてしまった。

その鋭利なナイフで、もう自分の手には届かない
深い深いところがエグられているのに、
言葉にもできず誰にも伝えられないまま
ただその痛みを裸の心で感じることしかできなかった

目の前が眩んで、
血の気がスーッと引いていくあの感覚、
今でもたまに鮮明に思い出す。

世界が止まって、先生の声も、板書してる文字も、何も入ってこない。
それくらいすごく深く傷ついたんだよね。

それから数日後、あることをきっかけに
Sから直接キツイ言葉をかけられた。
(具体的に何を言われたのかは思い出せないのだけど)
そしたら、涙がボロボロ出てきて。

それからは、Sのことが怖くて怖くて仕方なかった。
Sの私への態度も、余計冷たく感じた。

でもクラスメートからは、
「なんでそんなことで泣いてるの?気にしなくていいのに」
と不思議がられ、

保健室の先生には「たまたまSもイライラしてただけ」と流され。

私の心は叫んでいたけど、
誰にも伝わることはなかった。

"私は存在しちゃいけない存在なのかな"

次第にSからの言葉(実際はクラスメートを通しての言葉)を
自分にもかけるようになってきてしまった。

それなりに楽しかった青春時代

そんなこんなで、
私の豆腐メンタルはズタボロになりつつも

それでも、部活動は最高に楽しかった。
友達とくだらないことで笑う時間も好きだった。
初めての恋愛にも夢中になった。
初めての海外留学にも挑戦した。
たくさん勉強をして成績はクラスで1位になり
学級委員長にもなって
クラスメートや後輩、先生から頼られる存在になった。

きっと過去は美化されるものなのかもしれないが、
本当に充実した青春を送っていたと思う。

でも、どこかで自分の居場所を守るために
不安で仕方なくて、よく気持ちが不安定になり
そのフラストレーションを家族に発散した。

唯一の心理的安全性の高いわたしの帰ってくる場所だったから。

言葉にならない痛みを、その時の私は、私の体を使って
ちゃんと表現してくれてたんだね。
でも私はたぶん、それで自分を責めてた。
家族にあたる自分。どうしたら良いかわからない自分。

ある日、どうしようもないイライラで、
電子レンジのドアを強く閉めた時、母に、
『花、怖いよ』って言われたのがすごく心に残ってる。
母の困惑したような、ちょっぴり怯えた顔が今でも忘れられない。

中2の終わりに起きたある出来事

クラスで一番仲の良かったMが私から距離を置き始めたとき、
私の小さな小さな世界が崩れ始めた。

理由もわからないまま、
命懸けで守ってきた「わたしの居場所」が
予兆もなく一瞬で壊れた。

それからは、クラスに居場所が無くなった。
休み時間は必死で受験勉強をするふりをしていたけど、
私の心はどんどん削られていった。

それでも私は耐え抜いた。
痛みをなんとか誤魔化しながら毎日学校に通った。
自分の心を殺す方法も覚えた
その結果、その痛みが慢性化していった。

そういえば、中学3年間、ほぼ毎日学校に通ったけど、
どうしても1日だけ行けなかった日があったな。

その日の朝、学校の指定ジャージを着て、
教科書も全部カバンに入れて、準備満タンだった。
でも、いざ家を出る時間になるとなぜか涙が止まらず、
布団の中に逃げ込んでしまった

母は、私の手をさすりながら、
「どうしたの?大丈夫?何があったの?」と
心配そうに何度も聞いてきたけど、
嗚咽で何も話せなかった。

その日は学校を休んだ。これが最初で最後のお休み。
それからは毎日、心をすり減らしながら学校へ通った。

そして家に帰ってから、たくさん泣いた。
よく、母に背をさすられながら。

"もう二度と、心から笑える日は来ない。"
"この暗いトンネルから抜けられる日は来ない。"
って、本気で毎日思ってた。

こんなに毎日苦しい思いをするくらいなら、
学校になんて別に行かなくても良かったのにって
今では思ってるけど。
でも当時の私には学校と家以外の居場所がなく、
「学校に行く」という選択肢以外を知らなかった。

気が付いたら、人に心を閉ざすようになった

それから人と話すことが怖くなった。
自分は相手に嫌われているのではないか。
本当は私なんかと話したくないんじゃないのか。
って心のどこかで思っていて。

(もともと女子同士の陰口は日常茶飯事だったので、
無意識に人を信じるのが怖くなっていたのもある)

表向きではわからないけど、仮面をつけることを覚えた。
自分の言葉に、自分の魂をのせないようにした。
これ以上傷付きたくないって、心が決めたのかも。

これを書いてる今でも、涙と鼻水が止まらないのは
まだその傷を癒せていなかったんだ。

消化できていないまま、ここまで来てしまったんだ。
よくその痛みにずっと耐えてきたね。

よく頑張った、わたし。

フィジーのホテルのシャワー室にて

そんな感じで自分の過去を振り返り
自分が何を感じてきたのかを
思い出した。

そして、ホテルのバスタブで
温かいお湯に浸かりながら
裸のまま、自分にハグをして、
声を出して泣いた。

でもそれは悲しい涙ではなく、
優しさと希望に溢れるような
温かい涙。

それからすぐ、またあの不思議な男性に会った。
この一連のことは何も話していないのに、
また彼はこんな言葉を私にくれた。

ちゃんと自分で浄化できたんだね
その力があるなら大丈夫

すごく安心感でいっぱいになった。

きっとこれからも
自分を癒していく旅は続いていくのだけど、
今はもう不思議と怖くない。

昔の自分に言ってあげたい。

「今は心から毎日笑えてるよ。」
「暗い長いトンネルは、ちゃんと終わりが来るよ。」

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