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ホッとした

目が覚めてからベッドでぼんやりしていた。
家人が子どもの世話をしている様子が聞こえてきた。起きていくと、子どもはニコニコ元気にしていた。聞くと熱が下がってスッキリした!という。ドクターの言っていた通り、薬が良く効いた。

ゲームをしよう!とボードゲームをたくさん出してきて、あれこれ遊んだ。ダイヤモンドゲーム、大富豪、オセロ、きらめく財宝.…。

私はホッとして気が抜けてしまっていた。
あれこれの用事を片付けていく家人をぼんやり眺めていた。

夕方、家人が郵便だよ、と持ってきてくれたのを見てびっくりした。見ると喪中ハガキだった。私の同級生からで、ご主人が亡くなった、とのことだった。

こんなことってあるんだな。
子どもがたくさんいて、楽しそうな写真で成長を年賀状で知らせてきてくれていたのに。
今、この瞬間、彼女はどうしているだろう、と思った。電話をして声を聞きたかったけど、電話番号すら知らなかった。

ぼんやりに輪をかけてぼんやりしていたら、ママ友から連絡が入った。いつも元気な彼女は、年末の気忙しさも疲れも感じさせないいつもの元気さで、別のママ友に対して激オコだと言う。
まぁまぁとなだめつつ、聞かれたことに答えていたら、だんだんトーンダウンしていくのが、彼女らしくて微笑ましかった。しばらく話をして、こっちが悪いんじゃないとわかったから、もう一度電話をして事情を説明する!と言うので、頑張って!と励まして電話を切った。
彼女みたいな熱量で私は生きていないな…と考えたりした。私は日常をけっこう手を抜いて過ごしている気がする。

夜はすき焼きを食べた。
ニコニコ食べる子どもが本当に可愛かった。
元気になってよかった。

今年も残すところ明日と明後日というのに、何もせずゆるゆると過ごした1日だった。
こんな日こそ、何でもない日おめでとう、だ。
今日も無事に1日が終えられるというのは、豊かに多くのものを受け取ったということなのだな。


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