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じっと観察する

朝はいつも通りに起きた。
家人に今日も頑張る…と言うも頑張れる気があまりしなかった。
あの熱意あふれる母たちの輪に入るのが、どうにも億劫だ。
夕食の献立を決めるのも億劫で、家人に何にしようかなぁ…と相談したら、パスタ!と言われたので、炭水化物でお腹を膨らすと言うのは今の私にはキツイわ…と答えたら、絶句していた。

消化力の強い人には何てことのないことなのだろうけれど、メンタルによって食べられるモノが代わる。メンタルが凹んでる時は、温かくて水分の多いものが良い。

子どもが登校する時に一緒に着いて学校へ行った。
子どもたちは可愛い。よその子どもはよその子という理由だけで可愛い。

帰宅して、子どもの衣装のパーツを検索していたらダイソーにあることを知って出かけることにした。家を出たところでご近所さんに会い、途中まで一緒に行くことにした。ねぇ、愚痴っても良いかしら…と言うと、どうぞ!と言ってくれたので、昨日の顛末を話した。

子どものレッスンに集まったメンバーがすごいこと。そして、その母親たちの強烈さ。何だか場違いだと思ったこと。子どもは楽しそうなこと。子どもがあまりにも技術的に未熟なこと。でも、すべては私の受け止め次第なのかもしれないと思うこと。あれこれ。

それは、はなまりさんみたいなタイプには厳しいですよねぇ〜。
そういう人たちの集まる場所ってありますよねぇ。
そんな会話が繰り広げられていたら、そうなりますよ!
と全肯定してもらえて、そっかそうだな、と思えて少し落ち着いた。

途中で分かれて、ぼんやり樹を眺めたり遠くを眺めたりしていたら、いつもの感じが戻ってきて、ダイソーに入る頃には買い物に集中できるくらいになっていた。そして、買い物を30分。ネットで見たものはすぐに見つかり、手芸用品を眺めていたら作ってみよう!とやる気が出てきて、あれこれ材料を選んでいたら、いつの間にか楽しい気分になっていた。ダイソーセラピー。

ちょうど帰宅した時に、実家から電話があった。
病院で言われたこと、クリスマスの予定、お正月の予定、親戚の話…とりとめのない話を聞いて、私も話して電話を切った。
そこから家事をし、夕食を作った。

  • ポテトサラダ マカロニ入り

  • 白菜の水無し煮

  • お味噌汁

冷蔵室の中を整理した。

子どもが帰宅したので、勉強をさせ、ホットサンド(ハム、チーズ、キャベツ)をおやつに出した。
ほんの少し練習をして、レッスン2日目へ。

初日に途中で切り上げられた…と思ってたけど、その楽章で終わりと先生が言ってたよ〜と子どもが言うので、事務局経由で先生に訊いてもらった。
どうしてそんなことになったのかよく分からないままだけれど、とりあえず配布された課題曲の全楽章を見てもらうことになり、追加レッスンになった。
何が何だか…という事態だった。

この日の母たちは終始穏やかモードだった。
昨日のマウンティング大会は自己紹介みたいなモノだったのか…と思いつつ、でもあまりの違いにじーっと観察してると、昨日のボスザル的なマウントママがいないからだ、と気づいた。
どうやら、マウントママの子どもが他の子どもにマウントを取り、マウントを取られた子のママがマウントママにクレームを入れ、マウントママは立ち去った…ということが、私が会場入りする前に水面下であったらしい。

怖すぎる母たちのバトル。
良い歳のオバサン達が子どものより良い環境を求めて集い、我が子にとってよい教育環境になるように手を回すと、こんなことも起きるのだな。

子どものレッスンを眺めつつ、隣に居合わせた方(ポツンを好む方かな?と思っていた)に、昨日のテンポ感とまったく違いますねぇ、と私が話しかけたところから、ポツリポツリと話が膨らみ、これまたすごいバックグラウンドをお持ちの方だ!と分かり、あれこれ話をして興味深かった。
ほんとうにすごい人は、マウンティング話の輪に入るようなことはないし、訊かれるまで黙っているし、こんな場所でポツンと過ごすことを恐れないのだな、と思った。私はその場に居合わせる人と上手くやっていかなくてはならない、と思い込み過ぎていたのかもしれない。それが子どものためだと思っていたけれど、それは違うのかもしれない。物事は立体だし、可能性は無限だ。

追加レッスンで遅くなり、子どもとヘトヘトになって帰宅し、薄い牛肉をさっと焼いて、作っていたものと一緒にワンプレートを作り食べた。

学校の役員仲間から、びっくりなんだけどー!と衝撃のニュースが入って、驚いた。
母という属性だけで集められているだけなのだから、多様な人が集まるのは当たり前なのだけれど、たまに驚く。能力もバックグラウンドも考えも経済力も子どもの特性も違うのに、お母さんですよね?と言われて、檻の中に入れられて作業をしろ、というのはどう考えても難しい。

あっちも、こっちも、いろいろある。
じーっと観察するということは、とても大事なことだな、と思った。

子どもは昨日のレッスンで指摘されたところを直しきれていなくて、また指摘されちゃった…と凹んでいた。明日、もう一度練習していこう!と励まして寝かせた。
私も昨日よりは落ち着いた気持ちで眠りについた。

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