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私が餃子を好きになったきっかけは、テレビの深夜番組だった。 高校生の頃、眠れずにテレビをつけると、これまで見たことのない番組をやっていた。刑事ドラマらしく、張り込みをしているベテランと新米、二人組の刑事が、町の中華屋に入った逃亡犯の様子をじっと窺っている。 逃亡犯は、餃子とライスを注文した。それを見た新米刑事は 「やっぱり餃子にはビールじゃないですか? ご飯なんて邪道でしょう」 と嘯く。だが、ベテラン刑事はその言葉をたしなめるように、餃子はご飯があってこそだと主張す