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花丸恵の漫筆日和

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思いつくままに書き留めたジャンルなしの日記やエッセイです。
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#忘れられない先生

二時間半の反抗期

 私には反抗期というものがなかった。  父親が年中反抗期状態の飲んだくれだったので、その上私まで反抗したら、母があまりにも不憫だと思ったからである。  しかし、そんな私にもやりきれないことはあるのだ。  ある日、母と言い争った末、私は財布片手に家を飛び出してしまった。  当時、高校二年生。  季節はまだ暑さの残る9月頃であった。なぜ、そんなことを憶えているかというと、その日珍しく私は膝丈のズボンを履き、青いダボダボのTシャツを着ていたからである。  そのとき私は学校に向

漠然と思った日

 私の母は、いろいろと世知辛いニュースが流れてくると、 「あぁ、長生きなんかしたくないわぁ」  と、よく言っていた。  しかし母は病気をしながらも、健康的な食事をしたりして、なんだかんだ身体に気を使っている。長生きしたくない、と口で言っていても、やはり長生きはしたいものなのかもしれない。  高校時代、職員室で、鳩のような目をした女の先生と、 「長生きしたいか、したくないか」  そんな話をしたことがあった。  私は長生きすることに消極的だったが、先生はその大きな目を輝かせ、