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そのとき、私はクッキーを食べていた。 昔からあるクッキーで、商品名を言えば多くの人が「ああ」と思い浮かべることのできるロングセラー商品だ。 大袋の中に個包装のクッキーが入っている。パッケージを見ていると、若い頃、このクッキーを頬張ったときの記憶がよみがえってくるようだ。 大袋を開け、個包装のクッキーをひとつ取り出す。 そうそう、これこれ。 そう思いながらも、私は僅かばかりの違和感を覚えた。個包装の袋を破ると、目の前に現れたのは、記憶よりも一回り以上小さくなった