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5.合気道は役に立つのか

1.<合気道>ときいて何を思い浮かぶか


・普通の人の感想・・・「武道のひとつだろうけれどよくわからない」
・見た事のある人の感想・・・「やらせ」「パフォーマンス」「型稽古」 
               「女子供のやるもの」「踊り」


 ネットには「合気道は弱い」とか「護身術にならない」といった事が書かれている。
逆に「最強」と書かれていることもある。
その場合はたいてい、開祖の植芝盛平翁塩田剛三先生の事を指している。

2.弱い、強いというのは何かと比較しての事だと思う。


その場合、通常<柔道>、<空手>といった他の体術を想起している。

しかし、基本的な立ち位置が違うと思う。

柔道、空手といったものは「スポーツ」として競うもの。
合気道は「心身の練磨」という人もいる・・・が、かなりわかりづらい。

「ケンカに使える」とか、「いざとなったら相手を殺せる」・・・なんてことは大ぴらに言えない。
大体、開祖や塩田先生は戦争の時に使っていたはずだが、最近の書物には書いていない。(以前の塩田先生の本には書いてあった)

塩田先生の本

3.合気道自体の普及のされ方に問題がある。


 (1)殺傷能力の強い技を除いて指導している
   という記事を見たことがあるが違うと思う。
   「殺傷能力の強い技」ってなんだという事になるが、合気道のみなら 
    ず柔道や空手でも思いっきりやればかなり危険な技が多く、十分に
   殺傷能力がある。
   当たり前だが、<武道>であり、お遊戯ではないのだから、相手を倒 
   す技が普通
にある。

 (2)一番の問題は「合気道」といいながら「合気」を全く教えていな
   い。

  だから「腕を握って相手を捩じり倒すのが<合気道>だ」なんてことに
  なっているのではないか。

塩田剛三先生の演武を見てみるとわかるが、実際に闘うとしたら、 
   殆ど「体捌き」と「当身」になると思う。
達人の合気 塩田剛三の解説演武 Sioda Gozo [Master of Aiki] - YouTube

(1)簡単にできそうで、時にはそれを見て「やらせ」という人がいる。
  それは、塩田先生が「合気」というのを前提として技をやっていること
  を理解していないからだ。

(2)もしそれを映像で撮ってわかるようにするとしたら、同じ動きを他の
  人が同じように動いて、両者の動きをコマ落としてみればわかると思
  う。
  そのとき天井からの映像もあればよりよくわかるのではないか。
     おそらく、塩田先生は<仕手>が攻撃を始めると<同時>か<少し後>
  
に動き始めるのではないかと思う。
  
  私はそうしている。
  そうしないと、相手とぶつかり<力><力>となり膠着状態になって
  しまうからだ。

(3)その<仕手><受け手>の間の関係はどうなっているかというと、 
  <仕手>は既に、一つの対象に向かって攻撃を始めているので、途中か 
  ら動きを変えられない状態になっている。

  もし、<受け手>がその場に留まっていれば、<仕手>の攻撃を受けて
  倒されてしまうことになる。

  しかし<受け手><仕手>の目の前からいなくなれば、<仕手>は攻 
  撃の対象を失い、所謂「死に体」といわれるバランスを失った全く無防
  備な状態になってしまう。

  そのとき<受け手>は側面に移動し、少し押すとか、前に引き落とすと
  かすると<仕手>は簡単に倒される。

5.重要なのは、そのように動けるかだ。
  そこで<合気>ができるか・・・ということになる。



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