私のストリップにおける原点

母親も演劇関係をかじったことがある人だったため、母にはそっち関係の知り合いも多く、そのおかげで、私は小さいころからいろんな舞台を観てきました。

小3の時、初めて観たアンダーグラウンドの演劇。

時代は平安時代。
蹴鞠をする若い貴族のお話。
劇中で、妖艶な物の怪を演じた女性が着物の上半身だけをはだけさせ
蹴鞠を探していた若い貴族の男性を誘い、
その男性は物の怪に当てられ、誘われるまま愛欲に惑わされ、しだいに狂っておかしくなっていくお話でした。


当時、私は小3だったので、まだ妖艶や愛欲、艶美、淫靡なんて言葉は当然わからなかったけれど、その物の怪がぱっと着物の上半身を脱ぎ、胸を出したとき、
いやらしいよいうより、妖艶さを感じました。

心の中でざわざわと何かが動くようなそんな感じ。

人の中にある表と裏の感情の動くさまがとても魅力的で、
じっと見ていたのを思えています。

思えばあれが、私のストリップにおける原点。

ストリップとはたぶんそういうものなんじゃないかなって思うんですよね。

静と動の動きで魅せる無声演劇のような感じかなぁ~。

私が現役時代、やっていたのはそういう感じだったので、
時代的に異質なタイプだったかもしれませんけど、
それでも、古いストリップファンの方に

「今でもこういう昔ながらのストリップする子いるんだね。応援してるよ!」

と言ってもらえたのはとても嬉しかったです。

ちなみに
当時の新宿ニューアートでの4回目の外人ばっかり入っていた回で、
毎回、外国人で御礼満員だけど、彼らは脱ぎに入り始めると、
なぜかロビーに出ていくため、ベッドに入ったときは、日本人の常連さんが数名残るという閑散とした状況になっていました。

どの姐さんもこの時のこの場所の4回目のステージはこんなものでした。

それをどうしても食い止めたかったのもあって、ある作戦に出たんですよね~。

それが功を成して、お陰様でその4回目のステージで、
ほとんどの人が席を立たず、舞台が暗転した際
その時たまたまいた白人男性が
「ブラボー」と手を叩いたのを機に、
そこにいたお客さん全員が拍手喝采だったのは、感動しました。

その話はまた今度(*´∇`*)w

元ストリッパー&振付師の観月真子こと藤倉瑞城です。