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キングオブコント2021 感想

過去最高の大会、といわれる今年の大会。
私は毎年そういっているんだよな、と思って、去年のものを読んだら、
「いまひとつ」みたいなことを書いていた。
なんでだ、過去の私。ニッポンの社長最高だったでしょうが。

今年もだれとも話すことができないので、ここで発散します。

蛙亭。
人造人間164。
ツカミが大会史上一番きもくてウケて、かつ面白かった。
緑の液体で「ああ、これはすごいことになる」と期待でワクワクしました。
見直しても今年のなかではトップで好きかもしれません。
ひろしがどこまでもポジティブで明るく、
それでいて謙虚なのが
中野さんにしかできないモンスター像ですばらしい。
才能ある才能あるってプロから言われるなかで、
本当にその実力を見せつけた。

ジェラードン。
転校初日。
ついにジェラードンの面白さがバレると思っていた。
わかってはいたけれど、こんなにウケちゃって!
と思いました。
西本さんが見た目だけでなく、声でもう一個パンチを打つとこがいいよね。
衝撃が二回くる感じ。
ヒット知った瞬間、「やったあ」とガッツポーズしました。
才能がつまったジェラードンだから
これをきかっけにジェラードンが一番だった!人が劇場に来るといいな。
毎回劇場では、確実にコントで大爆笑を生み出すトリオです。損のないネタをする。

男性ブランコ。
ボトルメッセージ。
パワーのあるコントがウケた後で大丈夫?と思った心配を、
全部うらぎって、あのスポットライトであんなにウケるなんて!
スポットライトからの浦井さんの一言で、
妄想だったの?とハッとする
そのすばらしい構成と優しいテーマで、
どんなときもいいものを見た!と思えるコントを
ずっとずっとやってきたコンビがついに報われた瞬間を見た。
最高だったなぁ。平井さんの女装が、すっごくいい。
まだまだ好きなコントがある。男性ブランコはまだまだたくさんある。

うるとらブギーズ。
迷子センター。
三年連続決勝進出の格好いいコンビです。
一個一個のワードが想像すればするほど面白くなっていくし、なにも無理のない中でこれほど面白く出来るのがすごい。
想像通りの服が出て来たのも、「わあ」ってなった。
娘と、「子どもの方がテンション上がって先に着たんだね」と、いう会話がなされました。
どこまでもリアルで、人間のおかしみに対する優しい目線がすばらしい。

ニッポンの社長。
バッティングセンター。
面白いねー。気持ちの悪さも含めて、ニッポンの社長は大好きです。
こちらは共感よりも、人間の理解できない不思議で怖い部分をコントに落とし込む。
魅力的なネタをたくさんやっていて、二人の雰囲気も相まって、目が離せないです。
あのおじさん、なんでなの? 
で、結局なぞは解明されない。もう一本見たかったです。

そいつどいつ。
パック。
空気階段の一本目を差し引くと、私のこの日の1位だ。蛙亭と迷うけど、僅差で一位だ。
なにが好きってセリフです。
パンチラインでないところも含めて、セリフが全部好き。
特に竹馬さんの「ぜってぇわざと」。「今のはおかしい」とブツブツ言っているところ、細かいところがリアルでとってもいいし、自然で上手だ。
だれかもうそのこと言っていますかね?
どうしても書きたかったのよね。
ブツブツ系でいえば、マヂラブの「明日俺早いし」「俺もだし」も好き。

ニューヨーク。
ウェディングの打ち合わせ。
おもしろかったよ!ファンとしていうけど。
KOC決勝で絶対優勝するだろうと私が思うネタは
もう何年も前に準決勝でやりつくして、やるものがない、とご本人たちがおっしゃってます。
それも知った上で、言うけど、
そのネタやってくれ。頼むから。
準決勝とかテレビ見ているだけの私は知らんし。
はい。ごめんなさい。勝手を申しました。
ご本人たちの決定を尊重して応援する以外、本当は方法はありません。
東京03が優勝したとき、営業でこすりまくったネタだと思ってたあの「オーシャンビュー」が、あそこであんなにウケるとは!という衝撃がありました。そういうセオリーじゃないんかなー。ちがうかなー。

ザ・マミィ。
道案内のネタ。
タイトルは私のメモなので、ぜんぜん違うかもしれない。
道案内がメインだよね。途中から全部忘れちゃうんだけど。
酒井さんのキャラが繰り出すセリフが全部ヒットしてましたね。
最後唄い出すのは、鬼ヶ島と一緒だ!
と思った。
違う、あれはパラパラだ。そんなことを思って、余計な思考をしてしまいました。
ふたりの未来は本当に明るいですね。

空気階段。
火事。
この設定で考えられるあらゆる面白いことを全部出して、
それを1位から順に散りばめたような隙のない名作。
ラジオでファンになって、
ネタ番組に出るっていうから、ちょっと見てみようと、
クローゼットのネタを見て
ネタもものすごく面白いんかい!
と衝撃を受けた日のことを思い出しました。
かたまり、は才能のかたまり、っていう意味でしょうな。(本当はお母さま命名の別の意味です。よく考えたらお母さまもセンスある)

マヂカルラブリー。
こっくりさん。
空気階段の爆風が吹いたあとだったけど、このネタもすっごく面白い。
野田さんの身体性と面白さが融合しているのもそうだけど、
学生ふたりの雰囲気とか、人ひとり死んじゃうのがおもしろさにつながっているとか、
思いついても、二人にしかおもしろくできない。
天才のつくるコントだった。

最終決戦。
男性ブランコ。
ビニール袋。
なんてステキなネタなの。袋が有料になって良かったこと、といえばこのコントが生まれたことだ。ありがとう。小泉なんとか次郎。
お菓子を受け止めようとしてスライドする浦井さんからの、
「それは五円の袋では?」という平井さんのセリフが続く
あそこの後半の流れがものすごく好きです。
ああ、あの人は、きっと袋の大きさで金額を把握していて、それでも3円をケチるくらいお菓子が買いたかったのか、と想像して、うふふとなる。

ザ・マミィ。
ドラマ。
酒井さんの演技力の幅を見せようとしたのかしら。そう思うだけで、ちょっと面白い。みんなが一瞬で好きになるようなキャラになりきるコント師の方はたくさんいますけど、そこの分類の人ですね。(代表はバナナマン日村さん)
ドラマみたいでそれに酔っちゃうあるある、をこういうネタにしたのね。

空気階段。
コンセプトカフェ。
好きになっちゃうキャラの人、また出て来たな。
金髪のカツラかぶって、足と言い切る機械に乗って。
しかし大人になって、自分の描いていたマンガのコンセプトカフェを作るという設定、ステキすぎやしないでしょうか。
今回、そういう記事も目にしましたけれど、
空気階段のコントのすばらしさは、
社会的に疎外されがちな人たちに対する、常に懐の深い優しい目線です。
おかしくて切なくて、おもしろい。

人間らしさしかないお二人の大ファンなので、
優勝されたことが本当にうれしい。
レインボーのジャンボさんが空気階段のラジオを評して「ふたりの大河ドラマ」だと言っていたのですが、本当にその通りで、ふたりの人生ドキュメンタリーをそのまま電波を通して見ている気になる。
そして、ここにきてキングオブコントを取るという、
新たなターニングポイントが追加され、それをリスナーとして味わうことができたことで格別な気持ちになりました。
キングオブコント明けのラジオも泣いちゃったよねー。(というか食い気味で泣いていたよね)優勝おめでとうございます。

今年の大会はみんなが口をそろえて過去最高と言っています。
私もその通りだと思います。なにが以前と違うかはわからないけど、大会側がなにかをつかんだのか、来年はこのままちゃんとやってくれるのか。
大いに語られ、さらに伝説の大会になることを願っています。
14回大会だそうです。14年もやってるんかい。
今年なにかをつかんだのだとしたら、ちょっと遅くない?
賞レースとして、見ているほうとしては、
M-1よりは劣る大会だと思っていましたが、そうではない、と思わせてほしい。
頼むよ!

と長々と、なんの説得力もない、ただ好きということを言う感想を書きました。分析なんてものは存在せず、ただエゴのままに笑うだけで、それを言いたいだけ。

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