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日本共産党指導部は民主的な党内選挙で決まっているのか

各政党の指導体制は各政党が決めることである。
日本共産党に党首公選を求めた本を出版し、様々なメディアに出演し、同じような要求の本を同時期に出版するよう動いた、出版社勤務の元本部職員が除名されたことにより、タイトルのことが話題になった。

日本共産党は党大会を行う際、全国の支部⇒地区・県直属⇒県・中央直属⇒党大会という順に党会議を開き、一つ上の機関の会議に出るためには代議員を選ぶ選挙を行っている。そして全国から集まった1000人くらいの代議員によって、中央委員200人くらいが選ばれる。中央委員は大会の期間に立候補もできるようだ。中継動画を見て驚いた。

投票は信任投票。だから基本、全員選ばれる。
それも、200人くらいの中央委員というは、すでに前指導部によって名簿が完成し、引き続き可能かなの等調整済み。

そして新中央委員総会が開かれ、前指導部が考えた新三役(幹部会委員長、書記局長、幹部会副委員長)が提示され、採決するのだと。自分たちを中央委員と指名した指導部が選んだ三役を否定する人などいないだろう。

その三役によって60名くらいの幹部会委員名簿が手際よく作成され、中央委員たちが承認。その幹部会で常任幹部会を選出し、日常業務に必要な書記局員や機関紙編集委員等を任命。

この流れは党大会で人事局長を務めている副委員長が報告しています。

この一連の流れを、党建設委員会責任者を務めている副委員長は次のように書いています。


「わが党の指導部の選出は、党規約にもとづいて自主的・自律的に、かつ厳格に行われています。具体的には、2年または3年の間に1回開かれる党大会で、全国から選出された代議員による民主的選挙によって中央委員会を選出します。そのうえで中央委員会は、幹部会委員、幹部会委員長、幹部会副委員長、書記局長を、民主的選挙によって選出します。」


各党がどのような方針をとるかは各党の自由だし、共産党は攻撃と言いますが、国民やメディアがいろいろ感じ論じることもあるでしょう。党内からよりよい方法を思いつく場合もあるでしょう。

しかし、自分たちが行った事を不正確に言うのはどうなのでしょうか。前指導部が決めた三役を、前指導部の責任で作成した中央委員によって承認したことを民主的選挙と言っていいのでしょうか。

山下よしき副委員長は、95年参院大阪選挙区から当選した経験をもつ方です。その任期の終わりには、政権与党の悪政隠しのために、非拘束式名簿を比例代表に導入しようとしているとノー原稿大演説をした立派な方です。

自分たちの方針が正しいならそれを正しく伝えればいいのではないでしょうか。なのに、ちょっと盛ってつたえて、選挙しているアピールをする。つまり、党内選挙の必要性は認めているけど、直接選挙ではなく、決まった人事を承認する方法だよってこと。しかし、首班指名のような間接選挙でもない。それがどうして民主的選挙なのか。こうなると、「日本共産党が考える民主的選挙とは」という論文が補足として赤旗に出ないとおかしいですよね。

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