洗剤や柔軟剤のマイクロカプセルによる香害
◆ホルムアルデヒドより恐ろしいイソシアネート
シックハウス症候群の原因で有名なのはホルムアルデヒドですが、
トルエンも聞いたことがある人は多いでしょう。
それと比べ物にならないくらい恐ろしいのが「イソシアネート」です。
産業衛生基準の室内濃度は、トルエンが70ppm以下なのに対して、イソシアネートは0.007ppm以下であり、実に1万倍もの毒性を持っています。
イソシアネートはポリウレタンの材料です。
イソシアネートが全部結合していれば問題ありませんが、
結合できなかった分子が空気中を漂っていることがあります。
ポリウレタンの用途は次の通りです。(ウィキペディアより)
・塗料、接着剤
・ウレタンフォーム(スポンジ、断熱材、防音材)
・繊維(ジャージ、水着、レオタード)
・靴
・自動車の内装部品
靴屋さんに入ると、ゴムのようなニオイが「うっ」ときます。
新車も1年くらいは、独特のニオイがしますが、ポリウレタンでしょうか。
◆マイクロカプセル
近年、合成洗剤や柔軟剤の香料によって体調不調になる「香害」が増えています。
原因の一つは香料そのものによりますが、
もう一つの原因がマイクロカプセルと考えられています。
マイクロカプセルとは、直径0.03mmの、
香料を入れたイクラのような物です。
ニオイを長続きさせるために作られました。
通常、香料はすぐに蒸発して、ニオイが無くなってしまいます。
合成洗剤や柔軟剤には、マイクロカプセルに閉じ込められた香料が入っています。
服がこすれるたびにマイクロカプセルがプチッと破れて香りが出てきます。
時間差をつけてマイクロカプセルがはじけるため、香りが持続するのです。
問題は、このマイクロカプセルにイソシアネートが使われていることです。
合成洗剤や柔軟剤の使用を見直さなければならない時期が、
来ているのではないでしょうか。
参考文献
柳沢幸雄:「空気に漂う危険な物質」,月刊保団連 1366:4-10, 2022
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