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かぶれる「ウルシ」「ハゼ」の見分け方

◆「ウルシ」と「ハゼ」はかぶれる

かぶれる植物の定番は「ウルシ」でしょう。
「ハゼ」も「ウルシ」の仲間であり、かぶれやすい植物です

かぶれやすい品種は「ウルシ」「ヤマウルシ」「ツタウルシ」「ヤマハゼ」「リュウキュウハゼ」です。

ウルシを触ってもすぐには赤くなりません。
2日後、手や腕、顔が赤くはれ、水ぶくれができ、汁が出ることもあります。

60歳代の男性。庭木の剪定をするたびに顔や腕が赤くなり、かゆくなるとのことです。
詳細に尋ねてみると、庭にハゼの木がありました

小学生の女児。顔に発赤がたくさんできて、腫れてきました。
尋ねると、公園で葉っぱでままごとをするのが好きだそうです。
その葉っぱがウルシだったのでしょう。
ウルシのパッチテストが陽性でした。

「ウルシやハゼはかぶれる」ということを知っていても、
どれがウルシで、どれがハゼなのか。
それを知らなければ避けることができません。

◆茎が赤い植物は要注意

植物の葉について簡単に解説いたします。
葉を分類すると、「単葉」「複葉」に分かれます。

「単葉」とは、枝から1枚の葉が出ているものをいいます。
「複葉」は、複数の葉をつけるものをいいます。

ウルシやハゼは、複葉の中でも羽状複葉うじょうふくようといい、複数の葉が集まって羽根のような形をしています

もう少し詳細に見てみましょう。
ウルシやハゼは「奇数羽状複葉」といい、先端に1枚の葉をつけていて、中枢に向かって対の葉が並んでいます。
先端の1枚の葉のため、全体で葉の数は奇数になります。

葉がついている茎を葉柄ようへいといいますが、時期によって葉柄の根元が赤くなります

キャンプにて、「奇数羽状複葉」で、茎が赤い植物を見かけたら、
近づかないようにしましょう

参考文献
1)関東裕美:「植物による接触皮膚炎」,MB Derma. 270: 1-5, 2018.

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